日本ハム新庄監督「すごい悲しい」…上沢直之のソフトB入り&現行ルールに不満漏らした背景
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月9日 11時32分
金子はオリックスにポスティングによるメジャー挑戦を直訴したものの、これが却下されると保有していた国内FA権を行使した。ソフトバンクなどが獲得に関心を示す中、最終的に4年総額20億円の大型契約を締結してオリックスに残留。年俸2億円からの3億円アップは、当時の史上最高額と言われている。
「金子の時は、ポスティングを要望したのはあくまで国内他球団に高く売るための策略ではないか、とも言われた。その後も、メジャー帰りの選手のみならず、国内のFA選手の交渉にも携わっています。中日の平田良介、最近では日本ハムの近藤健介、西武の山川穂高を揃ってソフトバンク入りに導いています」(同)
いずれの選手も大型契約だが、近藤に至っては7年総額50億円超と騒がれた。好条件を引き出すためにメジャー挑戦をほのめかしたり、あえて移籍先として希望しない球団と交渉したりすることもあるという。
メジャーでは、代理人は少しでも好条件を引き出すのが仕事。ソフトバンクが日本ハム以上の好条件を提示すれば、ソフトバンク入りを勧めるのは当然とはいえ、ある球団のフロント関係者からは、「今後、球団と選手との条件闘争が一層激しくなりかねない」と危惧する声が聞かれる。
昨年9月、公正取引委員会がNPBに対し、プロ野球の代理人のルールが独占禁止法に違反する恐れがある、と警告。これまで代理人は弁護士資格を有する者に限定、担当選手は1人のみとされていたが、今後はこのルールが撤廃されるのだ。
「代理人の門戸はかなり広がります。選手会所属の選手に関しては選手会の公認エージェントになればいいし、選手会を脱会した選手は、広告代理店の関係者や選手のタニマチが代理人を名乗ることも不可能ではない。上沢のようなポスティング移籍後の日本球界復帰のルールは、FA制度の抜け穴、グレーゾーンといえますが、今後はこうした制度面に加え、代理人の問題にも着手しないと、一部のトップ選手の条件がどんどんつり上がり、金満球団とそうでない球団との格差はますます広がるのではないか」(某球団フロント関係者)
契約交渉の「メジャー化」は今後も波紋を広げそうだ。
◇ ◇ ◇
そんな上沢はメジャー挑戦の表明時に「痛恨過ぎる悪手」をやらかしたという。米スカウトが指摘する「問題点」とはいったい何か。当時、何が起きていたのか。上沢の何が「問題」だったというのか。
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