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【あす号砲】全国都道府県対抗女子駅伝 いつになったら次の五輪メダリストが出てくるのか

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月11日 9時26分

【あす号砲】全国都道府県対抗女子駅伝 いつになったら次の五輪メダリストが出てくるのか

第42回全国都道府県対抗女子駅伝(C)共同通信社

 あれから20年だ。

 1983年に始まった全国都道府県対抗女子駅伝。79年に国内初の女子マラソンとして誕生したた「東京国際女子マラソン」で不甲斐ない日本選手に頭を抱えた当時の青木半治陸連会長が帖佐寛章専務理事(当時)に「何か策はないか」と命じ、選手強化のために創設された大会だ。

 この大会を走った高橋尚子は2000年シドニー五輪の女子マラソンで、日本陸上界初の金メダルを獲得。04年アテネ大会では野口みずきも金メダルで続き、大会創設当初の女子の長距離選手育成・強化に寄与してきたことは事実だ。

 だが、野口の金メダルから20年5大会を経たものの、その後メダリストは出ていない。

 ちなみに女子に遅れること13年後にスタートした男子の全国駅伝や箱根駅伝を経験した者は五輪入賞が精一杯だ。

 その箱根駅伝は「日本マラソンの父」こと金栗四三が1912年ストックホルム大会のマラソンで途中棄権した経験から、世界で戦うには多くの長距離選手を一度に強化できるレースが必要と考え、生まれたのは有名な話だ。 ロードシーズンになれば、全国のあちこちで大小の駅伝大会が開催されているが、長距離選手の育成・強化という当初の目的はどこへやら。今やスポンサーやシューズメーカー、高校、大学の利益など「関係者のための駅伝」になっており、3月には大阪・関西万博の宣伝のためにも駅伝が利用される。「マラソンの父」は天国でどう思っているだろうか。

 そんな「駅伝王国」に辟易している、ある陸蓮OBは「マラソンで五輪メダルが無理なら、いっそのこと駅伝を五輪種目にするため動いた方がセンターポールに日の丸を掲げるのは早いのではないか」と笑うのだが、その通りかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、駅伝といえば箱根でケニア人留学生の活躍が話題になるが、彼らはどのような待遇を受けて学生生活を送っているのか。その「知られざる実態」とはーー。

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