「おしゃべり小料理ゆみこ」はこれまでにない“危ないトーク”番組 有働由美子アナは女将さんがピタリ似合う
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月12日 9時26分
有働由美子(C)日刊ゲンダイ
毎日放送は実にいいところに目を付けた。有働由美子(フリーアナウンサー)は小料理屋の女将さんが似合うんじゃないかとやらせたら、まさにピタリだった。
「おしゃべり小料理ゆみこ」は大阪の路地裏の小料理屋「ゆみこ」の女将(有働)が、自慢の料理(つまみ)を出し、酌をしながら、客としてやってくるゲストから本音を引き出すインタビュー&トーク番組だ。これまで関西ローカルで不定期で4回放送され、1月5日の5回目は全国ネットで流れた(関東ではTBS)。
この日の“客”は、有働が昔から大ファンだという堤真一と藤井フミヤ。「盆と正月と結婚式が一緒に来たみたい」と大はしゃぎだが、それでもゴールデングローブ賞4冠の「SHOGUN 将軍」で主演男優賞の真田広之の付き人だった堤に、「行くのもイヤになるほどの撮影現場って、あったんちゃう?」と、突っ込むところは突っ込む。
■飲ませて食わせて、お代は“本音”
“酒”と“大阪弁”の勢いで、聞きにくいことを聞くのがこの番組の魅力で、アンミカには「無名でパリコレってどういうつもりやったん?」、なかやまきんに君には「(その肉体で)どのくらい儲かってはるの?」、宮根誠司には「嫌いな司会者1位になるって、ぶっちゃけどんな気持ちなん?」と容赦がない。そう、料理と酒の「お代は『本音』でいただきます」ということになっていて、ゲストはお代として、有働の直球質問に正直に本音で答えなければいけないのである。
「登場する料理は、メニューづくりから調理まですべて有働さんがやっていて、番組ホームページでレシピも公開してます。もちろん、ゲストが飲むお酒もすべて本物。4回目までは大阪・北新地のお店を借りて収録していたのですが、5回目は全国ネットということで、ど~んとおカネをかけて、実際のお店並みのセットを作りました」(毎日放送関係者)
おべんちゃらと建前ばかりのトークもどきが多い中、「努めて危ない方向に転ぶようにします」(有働)というこの番組、レギュラー化の声は多いだろうが、マンネリとゲストの質低下が怖い。四季折々に1回ずつくらいがいいのではないか。料理もその時節の素材を使ったものになる。
こんな女将のこんな店が本当にあったら、飲みに行くのになあ……。いや、有働のアナウンサーをやめた後の夢は、小料理屋を開くことだという。繁盛まちがいなしだね。
(コラムニスト・海原かみな)
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