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ワイアラエCCで見せ場をつくった平田憲聖は1打の重みを実感して夢をかなえてほしい(羽川豊)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分

ワイアラエCCで見せ場をつくった平田憲聖は1打の重みを実感して夢をかなえてほしい(羽川豊)

平田憲聖(C)共同通信社

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 ハワイのワイアラエCC(7044ヤード・パー70)は、「ソニー・オープン」の舞台として日本のファンにもお馴染みです。大会名が「ハワイアン・オープン」だった1983年、青木功さんの放った18番の奇跡のイーグルショットは、まさに感動ものでした。松山英樹も3年前の大会を制しています。

 松山が前週優勝した「ザ・セントリー」の舞台(プランテーションコース at カパルア=7596ヤード・パー73)は、樹木は少ないものの、アップダウンが激しく、高低差の計算も難しいコース。そこで松山のツアー記録となる通算35アンダーは圧巻でしたが、それに比べてワイアラエは、ほぼフラットなシーサイドコースで「そんなに難しそうには見えない」という声を聞きますが、そんなことはありません。

 ここはホール両サイドに立ち並ぶヤシの木やモンキーポッドなどの樹木が林間コースを彷彿させ、フェアウエーが狭い。下が硬いので第1打がフェアウエーに落ちても、ラフまで転がってしまうことも多々ある。ラフやバンカーに入れるとイーグルやバーディーが欲しい18番(パー5)のように、第2打でグリーンに乗せることは容易ではありません。時にハワイ特有のトレードウインド(貿易風)とは逆のコナウインドも吹きますから距離感に迷いも生じます。飛ばし屋より、ショットの精度が高い選手が有利なコースといえます。

 そのワイアラエで松山が通算11アンダーの16位タイでフィニッシュした一方、ショットメーカーの平田憲聖が2日目に63の猛攻で首位に1打差の3位に浮上しました。結局、優勝スコアから6打差の通算10アンダー21位タイに終わりましたが、4日間プレーしたことで収穫もあったでしょう。

 これまで何度か触れてきたように、予選落ちは

「学び」の機会を失い、数試合続けば自信喪失につながります。4日間戦えば、成功や失敗から新たな課題が見つかり、同伴者のプレーから学ぶことも多い。決勝ラウンドに残ってこそ、上位を狙えるチャンスも見えてきます。

 平田は次戦、米下部の「コーンフェリーツアー」に出ると言いました。あと2打伸ばしていれば10位でフィニッシュとなり、16日開幕の「ザ・アメリカンエキスプレス」(カリフォルニア州)の出場権を手にできたのですが、くしくも平田は、先月の米ツアー最終予選会も、5位までに付与される今季の出場権を2打差の8位で逃しています。1ストロークの違いは大会の順位だけでなく、世界ランキングにも影響します。「あのミスさえなければ……」と悔やむことの繰り返しは避けたいものです。

 平田は昨年の大西魁斗のように、下部ツアーからのPGAツアー昇格を目指します。今まで以上に1打の重みを感じながらプレーし、夢をかなえて欲しいです。

(羽川豊/プロゴルファー)

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