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波紋広げるカーリング「曖昧な用具規定」は女子日本代表の五輪3大会連続表彰台に追い風か

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月16日 9時26分

波紋広げるカーリング「曖昧な用具規定」は女子日本代表の五輪3大会連続表彰台に追い風か

3大会連続表彰台なるか(C)共同通信社

 日本のメダル有力競技のひとつであるカーリングに用具の問題が浮上した。

 現地時間13日にカナダで行われた「グランドスラム・オブ・カーリング」に出場したチームがスイープ機能が向上するヘッドのブラシを使用。一部メーカーが開発したもので、世界カーリング連盟(WC)の規定に違反していないものの、氷上でのパフォーマンスに大きな差がつくことから、多くの選手から反発する声が上がった。

 五輪2大会連続メダル(平昌銅、北京銀)のロコ・ソラーレの吉田知那美(33)は14日、自身のSNSに「お願いと宣誓」と題した声明を発表。「最近のスイーピング技術の発展は、明確な用具基準の確立とテストの透明性向上が緊急に必要であることを浮き彫りにしています。スポーツの核心にあるのは、技術、正確さ、そして公平さです。私たちはこれらの価値を反映するルールを求めて団結し、主張していきます」と、WCやメーカーに競技の高潔性、公正さを訴えた。

 各国の選手からの訴えを受けWCでは「我々の用具規定が、選手とサプライヤー(メーカー)にとって公平で明確な承認プロセスを保証するよう努力している。現在、氷上で使用されているものは、現在の規定に基づき承認されたものだ」と正当性を主張すると同時にアスリート委員会を通して選手から意見を求めるとしている。

 WCの用具に関する規定の曖昧さは今に始まったことではない。世界選手権などの国際大会を前に急きょ、レギュレーションを変更するのは珍しくないという。

「実際、ロコ・ソラーレが初めて表彰台に立った2016年の世界選手権(カナダ)では直前に規定が変更され、ストーンが滑りやすくなるパッドが付いたスティック、毛ブラシが使用禁止になった。各国とも苦戦する中、日本は早々と対応して勝ち上がったこともあった。WCのいい加減さは逆に器用で対応力にたける日本には有利に運ぶ可能性もあります」(カーリング関係者)

 用具に関して混乱が生じれば生じるほど、日本女子の3大会連続表彰台が近づくかもしれない。

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