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COPDがある糖尿病患者はどう治療すべきか【既往症・持病持ちの治療】#4

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月16日 9時26分

 しかし、2018年に発表された台湾の保健福祉データベースを利用した研究では、COPDに2型糖尿病が合併した状態にメトホルミン投薬を継続すると細菌性肺炎のリスクが高くなると報告されている。

 一方で、2022年に報告された英国国民保健サービスデータを使った研究では、GLP-1受容体作動薬とSGLT-2阻害薬は、スルホニル尿素(SU)薬と比べ、COPD増悪による入院リスクを約30~38%低減したという。

 また、GLP-1受容体作動薬は中等度増悪リスクを37%低減したが、DPP-4阻害薬は、COPD増悪リスクの明らかな低減は認められなかった。

「ただし、これらの研究結果はまだ医学の常識になっているわけではありません。私の経験上、メトホルミンをすぐに中止する必要はないと考えます。また、英国の報告はやせ形のCOPDに限定したものではありません。GLP-1受容体作動薬に抗炎症作用と高血糖抑制作用があるとはいえ、すぐにCOPDに効果ありと結論付けられません。さらに大規模で計画的な試験を複数行うことが必要です」

 COPD患者は、肺炎の合併時やステロイド使用時に血糖値が悪化する。そのため、飲み薬だけでなく、早期から積極的にインスリン療法を導入する必要がある。それを覚悟すべきだという。

「血糖コントロールがとくに悪い場合は、食事直前の超速効型インスリン3回注射と、睡眠前の持効型インスリン1回注射による強化インスリン療法を選択することがあります」

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