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佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月16日 11時32分

佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

佐々木朗希(C)共同通信社

 複数の米メディアによれば、メジャー移籍を目指す佐々木朗希(23)が日本時間15日、ドジャースと2度目の面談を行ったという。

 面談には大谷(30)や山本(26)をはじめとする主力選手も同席したようだ。佐々木はすでにブルージェイズとパドレスの本拠地を訪れ、2度目の面談に加え、投球練習までしているから、交渉は大詰めに入ったとみるべきだろう。

 代理人のジョエル・ウルフ氏は、佐々木の獲得意思を示した20球団のうち「彼(佐々木)にロースター枠(メジャー)を確約したチームはない」と言った。

 ア・リーグのスカウトはこう言う。

「佐々木は日本での5年間、一度も規定投球回数に達していない。最多は2022年の129回3分の1です。大きな故障はないものの、コンディション不良で度々、戦列を離れています。完全試合や13者連続奪三振など、とんでもない投球をする一方、体力面も含めてまだまだひ弱。ポテンシャルはケタ外れでも、米国の素質ある大学生に毛が生えた程度というのが各球団の評価です。現時点で候補に残っている3球団は、いずれも40人枠がほぼ埋まっている状態。スプリングトレーニングで結果を出せばロースター入りするでしょうが、結果が伴わなければ開幕は3Aや2Aで迎えることになる」

 ウルフ氏が「彼がスプリングトレーニングで活躍することを願うしかない」と言うのも当然。さるロッテOBに言わせると、「佐々木自身もロースターを確約してもらっていないことを不安に思っている」そうだ。

 しかし、現在、移籍先の候補に残っている3球団がメジャーを確約しない裏には、別の思惑もあるという。

「佐々木をできるだけ長い期間、保有したいのです」と、前出のスカウトがこう続ける。

「メジャーリーガーがFA権を取得するには、通常6年かかる。年間172日以上、ロースターに登録されると1年に換算され、3年で年俸調停権、6年でFA権を取得できる。けれども、佐々木は体力面に不安を抱えているだけに、可能な限りマイナーと行き来させたりすることによって、6年目終了時にFA権を取得させないようにする魂胆なのです。つまり実働6年目以降も保有したい。体に少しでも不安があれば投げたがらない半面、体調が万全であれば勝つ確率の高い投手だけに、球団にとっては細く長く雇うのが得策ですから」

最有力候補ドジャースには先発候補が目白押し

 メジャーではチームの主力となりそうな若手有望株のデビューをあえて遅らせ、実働7年目終了時まで保有権をキープするケースがある。こうした囲い込みを防止する目的で、例えば新人王投票で2位以上になった選手は登録日数にかかわらず1年に換算する規定もあるとはいえ、佐々木はそもそも体に不安を抱えている。あえて球団が登録日数を操作しなくても、ロースターを確約しなければ体調不良を理由にマイナーに落としやすいのだ。

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