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石丸新党“旋風”が吹かないワケ…主義も施策もサッパリわからず「政党とは言えない」識者らバッサリ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月18日 9時26分

石丸新党“旋風”が吹かないワケ…主義も施策もサッパリわからず「政党とは言えない」識者らバッサリ

何がしたい?(C)日刊ゲンダイ

 昨年7月の東京都知事選でみられたほどの“旋風”は吹いていないようだ。

 前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が立ち上げた地域政党「再生の道」のことだ。

 石丸氏は今夏の都議選(定数127)に候補者を擁立する意向を示したものの、「政策はここでは出さない。(候補者)各人の良識、判断に任せたい」とし、議案採決時は党として拘束せず、賛否も議員個人に任せるとしたほか、「他党との掛け持ちも認める」とも語った。

 この異例の方針に政界からは「何をしたいのかサッパリ分からん」「単なる当選目当ての互助会集団」などと辛辣な意見が続出。日本共産党の田村智子委員長(59)も「政策がない。都議選に向けてということですから『東京都のここが問題で変える』という理念もない。これが政党と言えるのでしょうか、というのが率直な感想です。これは、政党とは言えないですよね。政策がない理念がない」とバッサリ。

 さらに「(石丸氏は)政治屋の一掃と言われましたけど、(今のままだと)それは議員になりたいという政治屋集団を作りかねないのではないでしょうか。それは政治を変えてほしいという都民の願いには応えられないだろうな、というふうに思います」とも発言していた。

■「再生」とは「死にかかっていたもの、死んだものが生き返る」という意味

 弁護士の紀藤正樹氏(64)もX(旧ツイッター)で、兵庫県選挙管理委員会が昨年11月の知事選を巡り、「当選を目的としない立候補があった」ことを問題視し、国に適正な法整備を求める要望書を提出する――とした報道を引用する形で、石丸新党についても投稿。

《当選を目的としない立候補が問題なら、より根本的に、石丸氏の具体的な政策を提言しない政党の立ち上げも問題で政党要件を満たさないとすべき。教義がない宗教法人を認めるがごときです》

 「政治屋」の定義は複数あるものの、その一つとして、「政治的な理念や信条がないまま“風”頼みで当選を目指す人」も含めた場合、政策ナシ、党議拘束ナシ、他党との掛け持ちOK――で公募となれば「政治屋」になりたい人が集まる寄り合い所帯になりかねない。田村、紀藤両氏が疑問や懸念を抱くのも当然を言えるだろう。

 石丸新党は現時点で果たして「政党」と言えるのだろうか。

 総務省によると「政治団体」とは「政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること」「特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること」などを主たる活動として「組織的かつ継続的に行う団体を政治団体」としている。

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