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巨人ドラ1石塚裕惺は「坂本2世」改め「誠也2世」…岡本和真や松井秀喜らを指導した名伯楽が徹底分析

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月18日 9時26分

巨人ドラ1石塚裕惺は「坂本2世」改め「誠也2世」…岡本和真や松井秀喜らを指導した名伯楽が徹底分析

石塚裕惺(C)共同通信社

 巨人は17日、春季キャンプのメンバー振り分けを発表。ドラフト1位の石塚裕惺(18=花咲徳栄)は二軍スタートとなった。

 新人合同自主トレはこの日、初めての休養日。16日に行われた10選手による1500メートル走で、2位の5分52秒をマークするなど、今年3月に開業するジャイアンツタウンスタジアムで奮闘中だ。

 高校通算26本塁打。高校日本代表でも4番を張った。昨夏の埼玉大会の映像をチェックした阿部慎之助監督(45)が自ら1位指名を決めるなど、「坂本勇人2世」と称される逸材だ。

 巨人、広島で36年間、打撃コーチや二軍監督などを歴任し、巨人では松井秀喜、岡本和真、広島では鈴木誠也、前田智徳など多くの高卒スラッガーや好打者を育てた内田順三氏がこう解説する。

「第一印象はとても高校生に見えないなと。大学生ルーキーかと思うくらい立派な体格をしていますね。スイングの特徴は、インパクトの強さと広角に打てること。球を手元まで引きつけて逆方向に大きな打球が飛ばせるのは魅力。私がコーチ時代、高卒では後に右の主砲となった広島・江藤智、巨人・岡本は、柔らかく大きなスイングアーク(軌道)で飛ばすタイプ。石塚は高い身体能力を武器に、コンパクトに上から最短距離でぶつける打法。利き腕の右腕が強く、投球を押し込むことができる中距離打者タイプですね。ただ、この打ち方は金属バットなら飛んでいくが、木製バットのプロでは、前側の左腕でリードすることも大事になります。現段階のイメージとしては、広島入団時の鈴木誠也(現カブス)と重なります」

 鈴木は内田氏が広島の二軍監督時代、二松学舎大付高から2012年のドラフト2位で入団。二軍スタートだった春季キャンプで最初に内田氏に預けられた。鈴木はその後、高卒4年目の16年に自身初の規定打席に到達し、リーグ2位の打率.335をマークして大ブレーク。2試合連続サヨナラ本塁打などで緒方監督が漏らした「神ってる」が、この年の「流行語年間大賞」に選ばれた。

 内田氏が続ける。

「新人時代の誠也は、右手6、左手4の力具合でぶつける金属バットの打ち方で、まだ硬さが残っていた。最初はプロのスピードとキレのある変化球に苦しみました。誠也の場合は、左手が使えるようなって、上体と下半身が連動し始めてから安打が出るようになった。石塚も壁にブチ当たるだろうが、利き手とは逆の左手を強化し、リードする形で打てるようになれば、誠也のように早期ブレークもあり得ます」

 巨人はこの日、都内でスタッフ会議を開き、山口オーナーが日本一奪還を指令した。

 キャンプは二軍スタートも、阿部監督は石塚の1年目の一軍戦出場について「頑張ればゼロじゃない」と話している。「坂本2世」改め「誠也2世」は、まずは今季中の一軍デビューと早期一軍定着を目指す。

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイで毎秋恒例の人気連載「ドラフト家庭の事情」(2024年版)では、巨人から石塚をピックアップ。両親が語った「英才教育」の中身とはどのようなものか。いかにして高卒ドラ1が誕生したのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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