1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

かもめんたる岩崎う大の「おもしろい自分」を演じることへの許せない気持ち【今週グサッときた名言珍言】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月19日 9時26分

かもめんたる岩崎う大の「おもしろい自分」を演じることへの許せない気持ち【今週グサッときた名言珍言】

「かもめんたる」の岩崎う大(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「普段とやってる仕事が違いすぎて、この時だけの芸名が欲しいです」
 (岩崎う大/テレビ朝日系「マツコ&有吉 かりそめ天国」1月10日放送)

  ◇  ◇  ◇

 2013年に「キングオブコント」で優勝した、かもめんたる。ネタ作り担当の岩崎う大(46)はその後もライブに軸足を置き、15年には「劇団かもめんたる」を旗揚げし、演劇活動も始めた。19年、20年と2年連続で演劇界の芥川賞などといわれる岸田國士戯曲賞にノミネートされる快挙も果たした。

 また、その確かな批評眼で毎回大型賞レースの後にはネタ評を発表。「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系・ABEMA)でも「キングオブう大」なるう大が審査員を務める大会が定期的に開催されている。

 そんな独自の立ち位置を築いているう大だが、「かりそめ天国」でだけは「ファイヤーショー」という体を張った過酷な企画に毎年参加している。そんなう大が挑戦前に語った言葉を今週は取り上げたい。

 う大は13年の「キングオブコント」(TBS系)で、1本目のコントが終わった時点で「このままだと優勝するかもしれない」と不安にかられたという。なぜなら「もし優勝したらいったん『あがり』みたいになるけど、そのあとどうしたらいいんだろう」と思ったからだ(イーアイデム「ジモコロ」19年2月22日)。

 よく「コント師は2度売れなければいけない」と言われる。漫才の場合、自分の素に近いキャラのままネタをやれるため、バラエティー番組でもその延長線上で活躍できる。しかしコントは別のキャラを演じているため、バラエティーでは改めて自分のキャラを認めてもらう必要があるからだ。

 だが、う大は素の自分自身を出して笑いを取るのが苦手だった。「テレビのトーク番組というだけで震える」(テレビ東京系「あちこちオードリー」24年5月22日)ほど。「もっと口を動かしてしゃべれ」とまで言われてしまう。

 テレビのバラエティー番組は「自分が収まるべき場所じゃない」(朝日新聞「朝日新聞デジタルマガジン&[and]」21年3月19日)と絶望を感じていた。だったら場所を変えてみようと劇団を始めたのだ。

 思えば「かりそめ天国」でも初期は「劇作家で演出家」という“キャラ”で「女優」と日本全国の清流を巡るコント的なコーナーだった。「自分が『おもしろい生身の岩崎う大』を演じていると『こいつ許せないな』という気持ち」(「ジモコロ」=前出)になるという彼は、あくまでも“コントキャラ”としてバラエティー番組に出ているのだろう。

「ファイヤーショー」をやり遂げたう大は言った。

「火なしじゃ生きていけないんですよ!」

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください