「めざまし8」で酒主義久アナが涙の訴えも効果なし？この期に及んでもフジテレビに漂う“他人事感”

中居正広（Ｃ）日刊ゲンダイ

「私は寝ていないんだよ」――。約1万5000人に上る被害者を出しながら、釈明会見後に社長が暴言を口にするなどして組織解体の道をたどった「雪印集団食中毒事件」（2000年）。この時の様子は今でも「史上最低の社長会見」として語り継がれているが、タレントの中居正広（52）の女性トラブル問題を巡るフジテレビの港浩一社長（72）の会見に対しても同様の批判が噴出しているようだ。

　1980年代から90年代にかけて隆盛を誇ったフジだが、近年は視聴率が低迷。生中継すれば久々に視聴率20％台を見込めたであろう「港社長会見」というコンテンツにふたをし、週刊誌やフリー記者を締め出し。テレビ局なのに映像NGという自己否定するかのような対応だった。

　フジには報道局記者もいるが、自社会見がこの調子では今後、フジの記者が政治家や企業経営者らの不祥事や醜聞に対して真相究明を求めても、取材相手は「あなたの会社も応じていないでしょ」と言われて門前払いされる可能性が高い。

「TBSは今日、死んだに等しいと思う」。1996年、オウム真理教による坂本堤弁護士一家殺害事件で、TBSのプロデューサーが坂本氏のインタビュービデオをオウム側に見せていたことが発覚。ニュースキャスターだった故・筑紫哲也氏はこう言って同局の姿勢を強く批判していたが、当時を彷彿とさせるようだ。

■男性アナは涙ながらにコメントしていたが……

　港社長は第三者委員会で調査する方針を示したが、あらためてネット上で《なんか他人事なんだよな》《違和感を覚える》といった声が飛び交っているのがフジの反応についてだ。フジは公式サイトで今回の問題に関連し、「誹謗中傷や憶測に基づくコメントも多く見られますので、そうした投稿はどうぞお控えください」などとする注意喚起の文章を掲載。

　とはいえ、報道されている内容の何が事実で、何が違うのか。フジ側がきちんと説明すれば「憶測」が拡散されることもない。
　20日放送の「めざまし8」でもこの問題が取り上げられ、酒主義久アナウンサー（37）は「本当にもどかしいっていうのが一番で。13年働いてきて、一度も辞めたいって思ったことないですし、大好きな会社で、先輩も後輩も含めて、その大好きな仲間がいろいろ苦しんでいる姿っていうのを見てきたので」「説明を今後しっかりとしてほしいなというのが今の思いです」などと涙ながらにコメントしていた。

　アナウンス室などには抗議の電話やメールが多数、寄せられているのだろう。「大好きな仲間がいろいろ苦しんでいる姿」を見て感情的な気持ちを抱くのも理解できるが、そうであれば、2023年に「大好きな仲間」が「苦しんでいる」ことに気づかなったのだろうか。なぜ、今も被害者を思いやったり、気遣ったりするようなコメントを発しないのだろうか。

《「本当に悔しい」という気持ちは港社長にぶつけるべき》

《辞めたいと思ったことないって何なん？関係あるか？説明を求めるべき相手は港社長や経営陣やろ》

　真相解明されるまで現場の全社員が職場ボイコットするぐらいの気概を持たなければ「膿を出し切る」のは難しいのではないか。

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　広がるばかりの中居問題とグダグダなフジテレビの対応。●関連記事【もっと読む】で《一部ファンが現実逃避？ 中居正広“別人疑惑”再燃…「本人すでに死亡」と考える人々が現れる》【さらに読む】で《木村拓哉「グランメゾン・パリ」ついにトップ奪取 中居正広"裏の顔"が暴かれるたびに好感度上昇》を取り上げている。