NOK×三菱ロジスネクスト 製造業を支える輸送用機器の大手を比較

「NOK」と「三菱ロジスネクスト」／（Ｃ）日刊ゲンダイ

【ライバル企業の生涯給与】

　トランプ米大統領（20日就任）は、この先どんな経済政策を打ち出すか。日本だけでなく世界中が戦々恐々としています。

　米国第一を掲げるトランプ氏は米国の製造業を守るため、外国からの輸入品に高い関税をかけると公言。日本の自動車産業への影響も少なくないでしょう。

　今回は国内の製造業を支える「NOK」と「三菱ロジスネクスト」の社員待遇を比較してみます。両社とも「輸送用機器」に分類される会社です。

　NOKは1941年設立の日本ベアリング製造からスタート。61年上場、85年に現社名となりました。日本初のオイルシールメーカーで、現在はシール製品や防振製品を中心に、高度な技術で幅広い産業を支えています。自動車・産業機械向けシール製品やフレキシブル基板を製造。グローバル展開を推進しています。

　三菱ロジスネクストは37年設立の日本輸送機が源流。2017年にニチユ三菱フォークリフトとユニキャリアが経営統合し、現体制が発足しました。フォークリフトや物流機器で物流と流通を支えます。国内外で事業展開し、効率的で環境に優しい物流を支援しています。

　業績はどうでしょうか。

　24年3月期（連結）で比較してみます。売上高はNOKが7505億円、三菱ロジスネクストが7018億円。営業利益は229億円と426億円、純利益は316億円と275億円です。

　有価証券報告書によると、社員の平均年収はNOKが759万7000円、三菱ロジスネクストが671万8000円。役員報酬は1人あたり平均で3190万円と2140万円です。

　年代別の推定年収は、30歳時はNOKが620万円、三菱ロジスネクストが486万円。40歳時は770万円と604万円、50歳時は869万円と681万円となっています。

　生涯給与はこうです。

▽NOK…2億7800万円
▽三菱ロジスネクスト…2億4300万円

　両社の社員がこの収入に応じた平均的な支出を続けた場合、65歳時の推定資産（貯蓄可能額）はNOK6596万円、三菱ロジスネクスト5921万円です。85歳時は1523万円と1531万円。どちらも安定した老後が待っていそうです。

（データ提供「Milize」=https://milize.co.jp）