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フジテレビ・中居正広問題は、テレビ局だけの問題か?(ラサール石井/タレント)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月23日 9時26分

フジテレビ・中居正広問題は、テレビ局だけの問題か?(ラサール石井/タレント)

中居正広(C)日刊ゲンダイ

【ラサール石井 東憤西笑】#239

 連日SNSやテレビではフジテレビ・中居問題で持ち切りである。だが、誰も一体何が起こっているのかよく分からず、臆測や仮定で話すしかない、というのが今の状況だ。

 それなのに中居氏の番組は次々と休止、打ち切りが決まり、彼のタレント生命は破滅の危機だ。それだけではない。問題はフジテレビに移り、50社以上の企業がCMを取り下げ、大株主が説明を求めるなど、会社存亡の危に瀕している。

 ホームページに「指摘の飲み会には当該社員は一切関与していない」と関係を否定しているのに、なぜこんなことになるのか。

 慌てて社長の港氏が会見を開いたが、これがまた批判を浴びた。通常の定例会見を前倒しして、「ラジオ・テレビ記者会」加盟社しか質問ができなくした。これは定例会見と同じ方式で行って週刊誌やフリーランスを締め出すためであり、NHKとキー局の参加は認められたものの、動画撮影はNGとされた。

 この、ニュースで伝えるのに動画がないという、訳のわからない事態に、他局から批判が殺到した。テレビ朝日「モーニングショー」の玉川徹氏は「フジテレビはテレビを否定している」と言ったが、まさに正論である。

 中居氏も声明文を出し、トラブルがあったことは認めた。既に双方が示談に応じ、この事に関しては口を開かないと合意している。

 声明の中にも「すでに示談が成立して芸能活動が続けられる」と書かれているが、これは少し違う。お互い黙っていて、事件を誰も知らないからこそ成立することであって、その事実が明るみに出たとあっては、スポンサーや視聴者の判断次第では復帰はかなり難しいだろう。

 だいたい「暴力行為は一切なかった」と言うのは、内容の守秘義務に反している。相手側は「いや暴力はあった」と反論できないのだから、ルール違反だ。

 ただ、追及は今や中居氏よりフジテレビに向けられている。他局はこぞって批判しているが、本当にフジテレビだけの問題なのか。いや、テレビ局だけの問題なのか。

「飲み会の席に女子社員を呼ぶ」のは一見普通のようだが、幹部や上司の横に座らせお酌をさせてはいないか。女性が芸者やコンパニオン代わりに使われてきたのではないか。

「性接待」や「性上納」などと、まるで江戸時代の悪代官や、どこかの独裁国家のような、時代錯誤の言葉が最近多すぎる。

 1人の人間が権力を持ち周りがみんな忖度して、おもねり、顔色をうかがう。そんな時代に逆戻りしていないか。デジタルだSDGsだ、コンプライアンスだとお題目は新しくても、実際、女性の地位は昭和や明治に逆行しているのではないか。

(ラサール石井/タレント)

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