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令和ロマン高比良くるまが当代きっての売れっ子たるゆえん 史上初M-1連覇で書籍もヒット

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月24日 9時26分

令和ロマン高比良くるまが当代きっての売れっ子たるゆえん 史上初M-1連覇で書籍もヒット

令和ロマンの高比良くるま(左)と松井ケムリ(C)日刊ゲンダイ

 令和ロマン・高比良くるま(30)が漫才を解析した初の著書「漫才過剰考察」(辰巳出版)が好調なセールスだ。令和ロマンといえば、昨年12月22日に開催された漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」で初の2連覇を達成した“M-1史上最強の覇者”。同著はM-1前の同年11月8日に刊行されたが、11月12日にトーハン調べの「週間ベストセラー」のエンターテイメント部門で1位に輝いた。続けて日本最大級のブックレビューコミュニティー「ブクログ」の「本ランキング」(24年12月30日~25年1月5日)、再びトーハンのエンターテイメント部門で1位を取り(1月7日)、M-1特需を得た。

 現役芸人の自著は売れにくいと叫ばれるなか、ナイツ・塙宣之(46)が19年に出版した「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」(集英社)は10万部を突破。昨年10月にNON STYLE・石田明(44)が出した「答え合わせ」(マガジンハウス)、同年11月に霜降り明星・せいや(32)が半自伝を書いた「人生を変えたコント」(ワニブックス)は、いずれもAmazonのランキングでトップを獲得した。

 そんななか、くるまが頭一つ抜けた理由は、M-1の2連覇の説得性。ファイナリストで現在は審査員を務める塙、M-1王者の石田とせいやが成しえない偉業とあって、活字の真実味が増した。また、ひな壇やドッキリ企画、ロケや体を張ったバラエティーといった若手芸人の登竜門を避けたことで、期せずしてカリスマ性を帯びた。さらに、令和の漫才師の象徴といえる配信に力を注いでいることも大きい。

■主軸の劇場を大事に

 YouTubeの公式番組「official令和ロマン」はチャンネル登録者数74.4万人で多く、くるまは、ホワイトボードを駆使した分析や関係性を説明するYouTube企画のパイオニア。自著刊行期には、くるまが1000冊にサインを生記入している間に、相方の松井ケムリ(31)が鶏白湯ラーメンを作る映像を3時間以上にわたって生配信。累計視聴者数が60万人を超え、スパチャと呼ばれる投げ銭も多額だった。

 くるまと同じく、マシンガントークで持論を展開する芸人の開拓者といえばオリエンタルラジオ・中田敦彦(42)。偶然にも同じ慶応義塾大学出身(くるまは中退)だが、中田はYouTubeの合算登録者数が618.1万人でケタ違い。月額980円のオンラインサロンの会員は5000人で、デジタルで億を稼げる数少ない芸人となった。

「くるまさんも、中田さんと同じで意図せず相手を論破してしまうインテリ芸人となりました。芸歴8年の若手ながらにして、先輩からも一目置かれる理由は、M-1王者になっても劇場で漫才をするという主軸がブレないからでしょう。そんな2人のM-1連覇で、吉本興業が運営する全国の劇場の士気も高まった。彼らの成功によって、テレビ向けのお笑いタレントではなく、芸という地に足がついたネタ芸人が増えることは必至。業界の底上げになるでしょう」(エンタメライターの伊藤雅奈子氏)

 最新M-1チャンプが笑いを分析して数字につなげる高偏差値芸人の時代。その視界は良好だ。

  ◇  ◇  ◇

 令和ロマンにはあらゆる好条件がそろっているようだ。関連記事『【もっと読む】「M-1グランプリ」V2王者の令和ロマンには「実力・戦略・運」すべてが備わっている』では、王者にふさわしい要素の数々を伝えている。

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