1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

日テレ社長が予見した「テレビは衰退産業」…この先、スポンサー離れはフジテレビだけじゃない!(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月25日 9時26分

日テレ社長が予見した「テレビは衰退産業」…この先、スポンサー離れはフジテレビだけじゃない!(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

 フジテレビのスポンサー離れが止まらない。

 トヨタが撤退したことが伝えられると、CM差し止めを決める企業が続出し、流れはとどまるところを知らない。フジテレビは社内の問題についての調査のため、公正・中立な立場の第三者委員会をつくる方向だが、その結論が出るまでには早くて3カ月、通常なら半年以上の期間がかかるとみられ、主立ったスポンサーなしで経営が継続できるのか疑問だ。

 今の時代、SNSでの批判がスポンサーをも直撃するのだから、早急にフジから撤退を決めるしかないのだろう。実は、このような事態は15年ほど前から“予測”されていた。日本テレビの当時の社長が全社員を集めた会合で「テレビは衰退産業だ。この先、それに対応しなければならない時代になる」と予見していた。

 バブル崩壊が起きた時、幸か不幸かマスコミ業界はそれほど深刻な事態にはならなかった。それは製造業などが多量の在庫を抱えていたため、むしろ宣伝広告費が必要だったからだ。

 しかし、バブル崩壊で学習した他の産業界は在庫を適正化し、リストラも済ませた。2008年にリーマン・ショックが起きると、大手企業がCMから撤退した。トヨタでさえ2年近くテレビCMの出稿を大きく見合わせていたはずだ。一番削りやすいのがCMだったわけで、困ったテレビ局は広告単価をダンピングしてパチンコ業などのCMを増やした。

 ところが、リーマン・ショックから企業が立ち直ってからもCM価格は戻らず、安価なまま。その頃に伸ばしてきたのがインターネット広告で、大手企業などは自社のホームページを充実させた方が効果的だと知るようになる。そのような時に飛び出たのが、先の日本テレビ社長の発言だった。

 思えば、テレビの良い時代はムチャクチャな番組も多かった。古くは、「コント55号の野球ケン!!」(日本テレビ系)という番組。欽ちゃんと二郎さん(萩本欽一、坂上二郎)のどちらかが女性タレントとジャンケンをして、負けた方が一枚一枚服を脱いでいく。それを会場でオークションで売ってチャリティーにするのだが、女性タレントが下着姿になったり、バスタオルで隠して下着まで売ったりしてPTAから批判されたが、それでもスポンサーの動きに及ぶことはなかった。

 また、たけし軍団やダチョウ倶楽部、出川哲朗らの爆発もの(80年代.90年代の「風雲!たけし城」「お笑いウルトラクイズ」など)もハチャメチャだった。当時売れていたタレントの清水圭が僕に「テレビのバラエティー番組は常識では考えられないような行動や発言を要求する。でも、仕事が終わったら聖人君子であれと言う。感覚がおかしくなりそう」と言っていたものだ。

 昔と今ではテレビ、そしてタレントを取り巻く環境も大きく変わってしまった。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください