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長野駅の無差別殺傷事件がインバウンドに与える影響…崩れゆく「日本は安全」のイメージ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月25日 9時26分

長野駅の無差別殺傷事件がインバウンドに与える影響…崩れゆく「日本は安全」のイメージ

事件のあったJR長野駅前を調べる捜査関係者ら=22日(C)共同通信社

 いつどこで誰が狙われるか分からない。

 22日午後8時ごろ、通勤客で賑わうJR長野駅前で、善光寺口のバス乗り場にいた帰宅途中の男女3人がいきなり見知らぬ男に襲われた。最初に刃物で切り付けられた会社員の丸山浩由さん(49)は左胸付近を刺され、死亡。男性会社員(37)が重傷を負い、女性会社員(46)が1週間程度のけがをした。犯人は現在も逃走中だ。

 事件から一夜明けた23日、駅を利用する通勤客からは「早く捕まってほしい」という声が聞かれた。付近の小学校では保護者が児童に付き添って登校するなど、物々しい雰囲気に包まれた。長野県警は付近の防犯カメラの映像を公開。駅前で目撃情報の提供を求めるチラシを配り、駅や市内の小中学校付近で警戒に当たった。

■長野県の外国人観光客は141万人、多くが同駅を利用

 東京からのアクセスが良く、観光施設やスキー場が豊富な長野へはこの時季、インバウンドを含む多くの観光客が訪れている。

 2023年に長野県に宿泊した外国人観光客は141万人。その多くが長野駅からバスを利用して白馬各地のスキー場や栂池高原スキー場、ニホンザルが露天風呂につかる「スノーモンキーパーク」(地獄谷野猿公苑)、戸隠神社、善光寺に向かう。「治安がいい」といわれる日本だが、旅行客に不安や影響はないのか。

「長野駅構内の観光案内所のスタッフを増員して警戒と観光客の対応にあたっています。善光寺に行く予定だった日本人のご夫婦はちょっと迷ったそうですが、『せっかく来たのだから』と言って、行くことにしたそうです。白馬行きのバスの乗客はほとんどが外国人で、最近はアジア人が増えてきました。今年、観光案内所を訪れる外国人は、昨年よりだいたい2割増えています」(ながの観光コンベンションビューロー担当者)

 観光案内所では翌朝から事件発生を伝える貼り紙を日本語と英語で掲示。<現在も犯人は逃走中です。観光客の皆さまにおかれましては周囲の状況を常に確認し、細心の注意を払っていただくとともに、不審な人物を見かけた場合には、警察に110番通報してください>と注意を呼びかけている。

 事件の影響なのか、普段に比べ、市内の人通りは少なかったそうだ。

 犯人は凶器を所持したまま逃走している可能性がある。地元住民でさえ不安な日々を過ごしているのだから、見知らぬ土地で言葉も分からず、旅を続けている外国人観光客も、いくら「日本は安全」と聞かされていてもこんな凶悪事件が起きたら怖いだろう。

 先月14日には北九州市のマクドナルドで男女中学生が「目が合った」という理由で見知らぬ中年男に襲われ、女子生徒が殺害されたばかり。日本はいつからこんな物騒な国になったのか。

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