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玉正鳳は苦節15年で新入幕!通算5部屋で師匠6人の不遇過ぎる異例の経歴【大相撲 人気力士丸わかり名鑑】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月25日 9時26分

玉正鳳は苦節15年で新入幕!通算5部屋で師匠6人の不遇過ぎる異例の経歴【大相撲 人気力士丸わかり名鑑】

玉正鳳(C)日刊ゲンダイ

【大相撲 人気力士丸わかり名鑑】

 玉正鳳萬平(31歳・片男波部屋・前頭16枚目)

  ◇  ◇  ◇

 苦節15年、夢に見た新入幕をかなえた。

 2011年、18歳でモンゴルから来日。高島部屋の世話になり、いよいよ力士に……となるはずだったが、新弟子検査直前に高島部屋が閉鎖。春日山部屋でデビューしたものの、その後も不祥事による師匠の交代や部屋の閉鎖が相次ぎ、追手風、中川と所属部屋が変遷。20年に師匠の暴力事件で中川部屋が閉鎖となり、現在の片男波部屋に移籍した。

 親方衆からも、「通算5部屋で師匠6人なんて、玉正鳳くらい。これでは相撲に専念できなかったのも無理はない」と同情の声が少なくない。

 それでも腐らず、引退をしなかったのは、姉と結婚した義兄・玉鷲の存在が大きいという。

「玉鷲は日ごろから玉正鳳に飯を食わせていますし、出稽古も一緒に連れて行き、『俺の義弟にちょっと稽古つけてやってよ』と相手に頼むなど面倒を見ている。体重が軽い(127キロ)ので、そうでもしないと稽古を買って出てもらえないという事情もある」

 とはタニマチ筋。この体重の軽さが出世を妨げていた面もあり、玉鷲も「アイツが150キロあったら、もっと早くに上で相撲を取ってるよ」と嘆息したことは一度や二度ではないという。

 相撲自体はこれといった型はなく、何でもできる器用なタイプ。左右問わない四つ相撲をベースに、突っ張りもこなせる。もっとも、体重が体重だけに何でもできないと勝てない、という事情もあるのだろう。

 更なる出世……は厳しそうだが、義兄のように息の長い力士になれるか。

▽玉正鳳萬平(たましょうほう・まんぺい)
●本名はエルデンビィールグ・エンクマンライ
●1993年、モンゴル・ウランバートル出身
●189センチ、127キロ
●最高位は現在
●十両昇進後も、玉鷲の付け人をやっていた

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