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米国債投資は10年物利回り4.4%の「安全な資産」に変わりないが…ネックは“為替レート”の変動

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月25日 9時26分

米国債投資は10年物利回り4.4%の「安全な資産」に変わりないが…ネックは“為替レート”の変動

何を言い出すかわからない(C)ロイター

【マネーの教科書】#76

 米国では第2次トランプ政権が発足したが、ドル資産への投資はどう考えればいいか。米国債の利回りが高くなっているだけに気になっている人も多いだろう。指標となる10年物国債利回りは昨年9月上旬に3.6%程度だったが、直近では4.6%程度まで上昇している。ネット証券では既発の米国債を購入可能だが、償還期限まで約1年の米国債で約4%、約10年のもので約4.4%の利回りが得られる。

 今後、トランプ氏が何を言い出すかわからないリスクはあるものの、米国債が安全な資産であることは変わらないだろう。とすれば、利回りが高いいまのうちに購入するのが有利だが、問題は為替レートだ。手持ちのドル資産で購入するのであれば問題ないが、円をドルに換えて米国債を買うときには、ドル円相場の影響を受ける。米国債を購入した後に円高に振れてしまえば、将来、円に戻したときの資産が目減りしてしまうことになる。

■トランプ大統領の言動で大きく変化

 今後、円高に振れる可能性があるなら、それを待って購入したほうが有利だ。トランプ大統領の言動によっても大きな影響を受けそうだが、前回のトランプ政権のときはどうだったのか。

 最初にトランプ大統領が誕生したのは、2016年の大統領選だった。ドル円相場は同年9月に円高傾向から円安傾向に転じ、12月までの約3カ月で1ドル約100円から約118円まで約18%の円安が進んだ。しかし、年末以降は円安が落ち着き、翌年4月には約108円まで戻っている。今回も同じような動きとなっている。昨年9月には約140円まで円高になっていたが、その後は一気に円安に戻り、年末には158円まで約13%の円安となった。前回のトランプ政権で大統領就任後に円高になったのは、トランプ大統領の「ドルが強すぎる」との発言が大きく影響したといわれている。とすれば今回も同じことが起きる可能性はある。ドル高は米国の輸出産業にとってマイナス。どこかでドル高を牽制する発言が出てきてもおかしくない。1ドル130円を想定する専門家もいるほどだ。一方で米国の金利は高止まりする可能性が高い。ドル資産に投資するのであれば、もう少し様子を見たほうがよいかもしれない。

(ジャーナリスト・向山勇)

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