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実家が空き家になったらまず考えるべきこと…ライフラインはどうする?【親を要介護にさせたくない】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月28日 9時26分

実家が空き家になったらまず考えるべきこと…ライフラインはどうする?【親を要介護にさせたくない】

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

【親を要介護にさせたくない】

 親が介護施設などに入所し実家が空き家になると、さまざまな問題が浮き上がる。それを解決するために動くのは子供たちなのだが、イザとなると即決しきれないことが多々あるものだ。

 例えば電気、ガス、水道などのライフライン。単純に考えれば全て止めてしまうのがお得なのだが、家財道具や家族の思い出がたっぷり残っている。特に一戸建ては閉め切ったままでは建物の傷みが早い。定期的な清掃や空気の入れ替えが必要になる。すると照明や掃除機、トイレを使う。

 遠方から整理にやってくるならそのまま数日滞在することもある。何の躊躇もなく空き家として即売却できるならともかく、通常は家族で話し合いをしながら年単位で維持していくことになるだろう。

 ちなみに、これらのライフラインを維持したままだと月額4000円近い出費になるはずだ。地域差はあるものの電気、ガス、水道には基本料金が設定されているためだ。これは実家をどうすべきか、結論を出すまでの必要経費と割り切るしかない。それでも、節約できることはやっておくべきで、長期に使わない家電品のコンセントは漏電防止を兼ねて抜くのが基本。ただし冷蔵庫は電源を抜く前に掃除や庫内乾燥に3~4日かかるうえ水抜きなどの作業が必要なので、メーカーにしっかり問い合わせてから取り組みたい。

 ライフライン以外の契約は即刻解約するべきだ。例えば新聞、NHK(受信料)、宅配飲料、固定電話、プロバイダーなど。特に新聞や飲料は月単位の契約でも、連絡したその日から配達を止めてもらわないと不要なゴミだけがたまることになってしまう。

 配達といえば郵便物対策も重要だ。こちらは転送サービスを利用すれば、新住所に無料転送してくれる。なお、転送してくれる期間は原則1年。それ以降は都度更新しないと差出人に返送されてしまうので注意したい。

 ほか、気を付けたいのはご近所への配慮だ。回覧板や当番制のゴミ捨てなどがルール化されているか確認し、空き家になることを伝えておかないと周囲の人たちに迷惑をかけてしまう。特にお隣さんは、空き家ができることに危機感を持つはずなので、自分(子供)たちの連絡先を伝えておくことを忘れずに。そして、整理などで実家に行った時は、できる限り挨拶に伺い、良好な関係を保つことを心掛けたい。

(西内義雄/医療・保健ジャーナリスト)

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