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最も熱心に社会貢献活動する選手に与えられる「ロベルト・クレメンテ賞」にはMVP級の大物がズラリ(友成那智)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月29日 9時26分

最も熱心に社会貢献活動する選手に与えられる「ロベルト・クレメンテ賞」にはMVP級の大物がズラリ(友成那智)

2012年に「ロベルト・クレメンテ賞」を受賞したカーショー(右は大谷翔平) (C)ロイター/USA TODAY Sports

【メジャーリーグ通信】

 メジャーリーグには使命感を持って熱心に社会貢献活動を行っている選手が多数いる。MLBもそれを推奨しており、最も熱心な選手を毎年1人選出して「ロベルト・クレメンテ賞」を授与している。

 この賞の受賞者には大物選手が名を連ねる。

 2012年に受賞したクレイトン・カーショーは言わずと知れたサイ・ヤング賞3回の大投手。敬虔なクリスチャンでもあり、キリスト教系援助団体の活動に関わるうちに、アフリカのザンビアにエイズに感染した孤児たちを収容する孤児院を建設することを計画。奪三振1つにつき100ドルを寄付する活動を開始し、オフになると2年連続で奥さんを伴ってザンビアに飛んで施設の建設状況をチェックした。

 この施設が完成したあとは毎年、手術を受ける必要があるのに、貧しくて受けられない100~170人のザンビアの子供たちの手術費用を現地のNPОを通じて寄付する活動を行っている。

 08年に受賞したMVP3回の大打者アルバート・プホルスは最初の結婚相手の連れ子(女児)がダウン症だったことから、ドミニカ共和国と米セントルイスでダウン症児とその家族を支援する活動を展開。数人のスタッフが働く施設を立ちあげた。ロサンゼルスでは成人したダウン症の人たちの支援活動に注力した。

 17年に受賞したアンソニー・リゾ(昨年までヤンキース)は18歳のとき血液がんの一種であるホジキンリンパ腫と診断され、抗がん剤による治療を受けて激ヤセした経験があった。そのためカブスでメジャーに定着したあと、がんの研究と患者の家族の支援を目的としたNPO法人を立ち上げ、毎年、ファンドレイジングイベントを開催。小児がんの患者を収容する病院に寄付した分だけで400万ドルを超す。

 日本人選手では元ヤンキースの松井秀喜が、04年スマトラ沖地震で南アジア地域を大津波が襲った際、日本赤十字を通じて50万ドル寄付したことがあったが、同じチームに社会貢献に熱心なジーターがいたため受賞したことはなかった。

 現在、日本人選手で一番近いところにいるのは大谷翔平だ。大谷は一昨年12月から翌3月にかけてニューバランス社製の少年用グラブ6万個を日本の各地の小学校にプレゼント。その費用は諸経費込みで安めに見積もって1億5000万~3億円といわれている。LAで発生した山火事にも50万ドル寄付している。

 ただ、同じチームに救世軍の熱心な信者でさまざまなことに気前よく寄付するフリーマンがいるので、受賞の可能性が出てくるのは彼がチームを去る28年以降になるだろう。

(友成那智/スポーツライター)

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