佐々木朗希「有望株」がゆえの不吉なジンクス…2018年以降7投手中4人がトミー・ジョン手術
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月29日 9時26分
ロバーツ監督と佐々木朗希(C)ロイター/Jayne Kamin-Oncea-Imagn Images
日本人ルーキー右腕への期待は高まるばかりだ。
ロッテからポスティングシステムでドジャースに移籍した佐々木朗希(23)が日本時間25日、大リーグ公式サイトが発表したプロスペクト(有望株)ランキングトップ100で1位に選出された。日本人選手がトップに位置付けられるのは2018年のエンゼルス・大谷翔平(30=現ドジャース)以来、2人目。若手選手の実力を見極める公式サイトの専門家が最も期待できる選手に選んだ。
この有望株ランキングで投手が1位にランクされるのは珍しく、二刀流の大谷以前では13年のディラン・バンディ(当時オリオールズ)までさかのぼる。今回、朗希は並み居る野手の有望株を抑えてトッププロスペクトに選出されたが、喜んでばかりはいられない。上位に選出された投手は故障に泣かされるケースが少なくないからだ。
バンディはローテ入りを期待されながら、13年の開幕早々に右肘靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術を受けると、翌14年はリハビリ中に右広背筋を負傷。15年には右肩を痛めて復帰は16年まで待たなければならなかった。
大谷にしてもエンゼルス入団1年目の18年に投打の二刀流でプレーし、ア・リーグ新人王を受賞したものの、その年のオフに右肘に1度目のメスを入れた。
大谷やバンディ以外にも故障者が続出。ナショナルズの左腕ゴア(昨季10勝12敗)、オリオールズの右腕ロドリゲス(同13勝4敗)のように期待通りエースに成長したケースはあるものの、18年以降、上位にランクされた7投手のうち4人という高確率でTJ手術を受けているのだ。
有望株ランキングの上位に入るような投手は当然、各球団で育成計画が慎重に練られ、故障防止には細心の注意が払われる。マイナーやメジャー昇格後も登板試合数、投球回数、球数を厳格に管理される。
それでも肘を痛めるのは、トッププロスペクトとしての期待の高さが重圧となり、マウンド上での力みにつながることで、結果的にフォームを乱して肘への負担が増すからだろう。
ドジャースのフリードマン編成本部長は佐々木を開幕ローテとして起用する方針を明かしている。大谷ら多くの投手同様、トッププロスペクトのジンクスをはねのけられるか。
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