1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

患者と家族の双方の負担を減らす「ショートステイ」と「レスパイト入院」【老親・家族 在宅での看取り方】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月29日 9時26分

患者と家族の双方の負担を減らす「ショートステイ」と「レスパイト入院」【老親・家族 在宅での看取り方】

写真はイメージ

【老親・家族 在宅での看取り方】#128

 ショートステイやレスパイト入院をご存じでしょうか? 

 これらは、自宅で療養中の患者さんが、一時的に介護施設や病院で療養したり介護を受けられたりするサービスです。在宅医療を行うご家族の介護の負担を軽減し、介護疲れを癒やすため、また冠婚葬祭の行事などでどうしても家を空けなければいけないような時に、役立ちます。

 ショートステイは、「短期入所生活介護」や「短期入所療養介護」とも呼ばれます。最短1日から数日、数週間といった短い期間、施設に入居し、介護・支援を受けられる介護保険サービスです。

 要介護認定を受けた人が主に利用するため、介護保険が適用されます。介護保険適用外のショートステイもありますが、利用条件や金額はさまざまです。

 受けられるサービスとしては、
・食事介助
・入浴介助
・排泄介助
・リハビリテーション 
・レクリエーション

 など。そこまで容体が重くなく、医師のサポートもそれほど必要ではなく、主に食事や着替え、排泄などのADL(日常生活動作)が低い患者さんの生活支援を主に行うことが特徴です。

 運営している主体も複数あり(自治体、有料老人ホームなど)、個室なのか大部屋なのかなどそれぞれ特徴もあるので、利用する際はケアマネジャーさんに相談し、患者さんの希望や容体に合わせて決めるのが一般的です。

 レスパイト入院とは、直訳すると「小休憩の入院」です。介護する家族の事情により一時的に患者さんを入院させることが目的です。

 レスパイト入院は、対応している病院とそうでない病院があります。対応している病院でも、受け入れる患者さんの重症度などは病院によって異なり、医療保険が適用されます。

 当院では、認知症のせん妄により暴言を吐くようになった患者さんの家族で、患者さんから離れたいとの理由で利用した方もいらっしゃいました。また、遠くに住む親戚の結婚式に出席するために家族を預けたいという家族もいました。

 介護疲れし、我々が診療に行ったとき不安を涙ながらに語られるご家族もいる中、介護保険や医療保険など、使えるさまざまな社会福祉を活用し、患者さんも介護する家族も双方が負担を減らしていくことが重要だと思います。

(下山祐人/あけぼの診療所院長)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください