1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

ドジャースを“新・悪の帝国”にした大谷翔平の「97%後払い契約」…勝てなきゃ破産へまっしぐらの自転車操業

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月1日 11時0分

ドジャースを“新・悪の帝国”にした大谷翔平の「97%後払い契約」…勝てなきゃ破産へまっしぐらの自転車操業

大谷翔平のドジャース入団会見=2023年12月(C)ロイター/USA TODAY Sports

「彼らと同じことをやれるかといったら、ほとんどのオーナーが難しい。あれだけの大金を投じ、結果につながるか。ポストシーズンはどんなことだって起こり得る。過去に何度も意外な結果を見てきた」

 ヤンキースのスタインブレナー・オーナーがテレビ局「YESネットワーク」でこう言っている。「彼ら」とは後払い契約を連発してオフの大補強を続けるドジャースのことだ。

 現時点でぜいたく税の対象となるドジャースの総年俸は600億円超に膨れ上がり、2位のフィリーズ(約480億円)に大差をつけている。その金満ぶりにかつて「悪の帝国」の異名を取ったヤンキースのオーナーが、新たな「悪の帝国」に噛みついたのだが、これ、やっかみ以外の何物でもない。

 ヤンキースは昨季のワールドシリーズで、そのドジャースに完敗したばかり。米誌「スポーツ・イラストレイテッド」は同オーナーを「彼は(メジャーナンバーワンの)70億ドル(約1兆800億円)の価値をもつ球団を経営しているのに、こんなことを言った」と批判。米スポーツ専門局「ESPN」は「他のチームも(ドジャース同様の後払い契約を)やるチャンスがあるし、それをやるべきだ」と報じた。

 野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏は以前、本紙でこうコメントしている。

負債を清算するには、勝ち続けることで利益を得る以外なし

「後払い契約はもともと、1990年代に一般的な手法だったのです。後払いを連発して選手を集め、2001年のワールドシリーズを制したのがダイヤモンドバックスでした。ところが、いずれ支払わなければならない後払いによって後に経営破綻した経緯がある。後払いは利息まで付けて返済する義務が生じるため、経営者は大きな負債を抱えることになるわけで、2010年代に入ると一般的ではなくなった。例えば代替わりしたヤンキースのスタインブレナー家やカブスのリケッツ家は家業を守らなければならないし、後先考えない投資はやりづらいのです」

 そこへいくとドジャースはベッツ(32)やフリーマン(35)を獲得したころから後払いを重ねていたが、負債を清算するためにも後戻りできない状況を決定付けたのは大谷翔平(30)の1000億円超の97%が後払いの契約だろう。

 大谷に非があるわけではないにせよ、現時点で後払いの総額は1500億円超といわれる。補強に補強を重ね、勝ち続けることによって利益を得ていく以外に負債を清算する方法はない。球場を満員にし続け、継続的にスポンサー収入を得る。その実態は借金返済のために借金を重ねる自転車操業とも言える。

 スタインブレナー・オーナーが「結果につながるかな」と疑問を呈したように、過去、金満球団が頂点に立てなかった例は枚挙にいとまがない。大谷効果で世界一になって潤ったドジャースは今後、綱渡りの状態が続く──。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、いまや本場米国でメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が濃厚だという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てないのか。その「3つの理由」とは。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください