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自公が悪あがき…旧安倍派“金庫番”めぐり常套句「民間人の参考人招致は重い」のご都合主義

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月1日 9時26分

自公が悪あがき…旧安倍派“金庫番”めぐり常套句「民間人の参考人招致は重い」のご都合主義

参考人招致が衆院予算委で採決(C)共同通信社

 自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、30日、旧安倍派会計責任者(当時)の衆院予算委員会への参考人招致が約半世紀ぶりに多数決で議決された。

 参考人招致が実現すれば裏金事件の全容解明に一歩近づくとみられているが、議決自体に強制力はなく、今後の展開はまだ不透明だ。

 障壁の一つは反対を強く訴えていた自民党と、参考人招致を求める立憲民主党など野党の間で迷走している公明党の存在があるだろう。

 公明は当初、採決されれば賛成に回ると自民に伝えていたものの、その後、自民の反発を受けて後退。結局、自民幹部からの「退席してください」との申し出を受けて退席となった。

 支持母体の創価学会幹部がかつて国会招致を迫られた経緯を踏まえ、党内から「民間人の招致は重い」と慎重論が出たことが影響した、などと報じられており、衆院予算委で与党筆頭理事を務める自民の井上信治元万博担当相(55)も「人権尊重の観点から招致すべきではない」と話しているという。

「民間人の参考人招致は重い」。一見、もっともらしく聞こえる言葉だが、自公が口にすすると“ご都合主義フレーズ”と受け取らざるを得ないだろう。

■森友問題で自民は理事長の参考人招致拒否から一転、証人喚問要求の過去

 2017年、大阪・豊中市の国有地払い下げをめぐる「森友学園」の疑惑が浮上。当時の学園理事長の参考人招致を要求する野党に対し、自民はこの時、「民間人の参考人招致は重い」というフレーズを繰り返し、頑なに拒否していた。ところが、理事長がメディアの取材に対して「安倍晋三首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」などと爆弾発言すると途端に態度を一変。

 故・竹下亘国会対策委員長(当時)は「首相に対する侮辱」と憤り、参考人招致を拒否するどころか、さらに踏み込み、偽証罪に問われる可能性もある証人喚問を与党側が逆要求するという展開となったのだ。

 唖然茫然の野党からは「支離滅裂」と揶揄する声が上がっていたが、自公がいう「民間人の参考人招致は重い」「人権尊重の観点」といったフレーズは結局、その程度の認識なのだ。

 ついでに言えば、井上氏は議決後、「数の力による議事運営は厳に慎んでもらいたい」と神妙な面持ちで言っていたが、「一強多弱」体制だったこれまで、「数の力」による暴政を続けてきたのは他ならぬ自民ではないのか。

 裏金事件は「震源地」となった旧安倍派会計責任者の証言なくして真相究明は進まない。自公は「森友疑惑」の時と同様、証人喚問を求めるべきではないか。

  ◇  ◇  ◇

 「決着」も「区切り」もついていない自民裏金事件。●関連記事【もっと読む】で《自民裏金事件めぐり旧安倍派“金庫番”の参考人招致が決まる…元所属議員が口を揃える「次は幹部の番」》【さらに読む】で《自民裏金事件で旧安倍派“金庫番”参考人招致議決…それでも「決着済」と言い張る井上信治議員のトンチンカン》を取り上げている。

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