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牛乳で「肺」を潤わせ全身に水分を補給して脱水を改善【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月1日 9時26分

牛乳で「肺」を潤わせ全身に水分を補給して脱水を改善【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

潤いミルク豚汁(C)日刊ゲンダイ

【健康長寿に役立つ高齢薬膳】牛乳

 最近、なんだか頭が痛い。食欲がない、足がつったりしびれる……。そんな症状が続く場合は、もしかしたら「かくれ脱水」かもしれません。

 脱水症とは、身体から体液が失われて障害が生じた状態のことをいいます。夏に起きやすいイメージがありますが、じつは冬も注意が必要です。冬は乾燥によって、皮膚から水分が蒸発しやすいうえ、夏のように喉の乾きを感じづらいため、水分摂取が少なくなりがち。自覚症状がないまま、脱水症状に陥りやすいのです。

 脱水症による障害は主に脳、消化器官、筋肉に影響が出やすいとされています。頭痛やめまい、食欲不振や胃もたれ、便秘、あるいは身体に力が入りにくい、筋肉痛、足がつる、しびれるといった症状が現れます。集中力の低下、日中の眠気などがみられる場合もあります。

 シニアは、とくに体内の水分量が不足しやすいうえ、喉の渇きを感じにくい傾向があります。脱水症が悪化すると、脳梗塞や心筋梗塞、ヒートショックのリスクが高まるので甘く見てはいけません。また、免疫機能の低下はウィルス感染にもつながるため、注意が必要です。

 水分補給とともに、体内に水分をとどめる食養生も心がけましょう。

 中医学において、身体の水分保持に関わるのが「肺」と呼ばれる臓器です。肺は水分を全身に巡らせる働きがあり、水分代謝に影響を与えます。肺の乾燥は、全身の乾燥につながります。肺に潤いを与える食材で、水分をしっかりとチャージすることが必要です。

 おすすめは牛乳。肺を潤わせて全身に水分を補給する働きがあります。喉の渇き、乾燥による便秘の改善にも役立ちます。この時期に気になる咳や喉の痛みなどのトラブルにもおすすめです。また、美容面においてもじつに心強い食材で、皮膚をみずみずしく、しっとりさせる「美肌食材」でもあります。

 この時期は、温めてホットミルクにしたり、スープや鍋ものなどにプラスして取り入れるのがおすすめです。牛乳の脱水症改善効果を高めるためには、同様の効能がある豚肉、ナガイモ、レンコン、白ごま、ハチミツなどと組み合わせるとよいでしょう。

■牛乳高齢薬膳レシピ

潤いミルク豚汁

 肺に水分を与える牛乳、豚肉、ナガイモ、レンコン、白ごまを組み合わせたレシピ。みそは、あれば白みそがおすすめです。牛乳のまろやかさが加わったスープ感覚の豚汁は、パンとの相性もよいので朝食にもぴったりです。この時期は、量を増やして鍋にアレンジしても美味しくいただけます。

【材料】2人分
●豚細切れ肉 60g
●ナガイモ 5センチ
●レンコン 80g
●だし汁 2カップ
●牛乳 1/2カップ
●クコの実 適量
●白みそ 大さじ2
●白練りごま 大さじ1
●サラダ油 適量

【作り方】
 鍋に油を熱し、豚肉、皮をむいて縦半分、横7mm程度に切ったナガイモ、レンコンを入れて炒める。だし汁を加えて煮立ったらアクを取り、火を弱めて野菜に火が通るまで煮て、白みそ、白練りごまを溶かし入れる。牛乳も加えて沸騰直前で火を止める。

(池田陽子/薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト)

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