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フジテレビ系の冬ドラマ「警察もの」2本はありえないお話しすぎてズッコケの連続

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月2日 9時26分

フジテレビ系の冬ドラマ「警察もの」2本はありえないお話しすぎてズッコケの連続

波瑠(C)日刊ゲンダイ

 警察ものはテレビドラマの人気ジャンルだが、フジテレビ系の冬クールのこの2本は、あまりにもありえないお話すぎて、ドラマ好きは早くも脱落しているようだ。

「アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~」(火曜夜9時)は、カメラアイと呼ばれる「一度見たものは忘れない」という特殊な記憶能力を持つ警視庁捜査1課の主任(波瑠)が、さまざまな怪事件を捜査・解決するドラマだ。

 第1話では犯人の所持品から犯行現場の光景が鮮明に頭に浮かび、7年間監禁されていた女性を救出、第2話では飛び降り自殺に見えた死体が投げ落とされた被害者であることを、靴に付着したペンキを思い出して見抜く。

 一瞬の出来事や情報を鮮明に記憶する能力を持つ人は少なくなく、画家の山下清や作家の三島由紀夫はそうだったといわれるが、毎回、捜査が行き詰まると、「アッ、そうだ!」と急に何かを思い出して、たちまち犯人逮捕なんて安直すぎないか。

フジテレビはなぜ奇をてらう?

 もっとありえねえ~のが「秘密~THE TOP SECRET~」(月曜夜10時)だ。

 遺体の脳をMRIにかけて、生前に見ていた光景を再現する技術を持つ科学警察研究所の研究員(板垣李光人)が、その映像から犯人を割り出す。もちろんそんなことは科学的に不可能。

 第1話で被害者の愛犬の脳をスキャンして、「犯人がわかった!」なんて、もうズッコケである。

 昨年の秋ドラマ「嘘解きレトリック」は、人のウソを見抜く、やはり特殊能力を持つ探偵助手が主人公だった。フジテレビはなぜ奇をてらった刑事・探偵のドラマを作りたがるのか。

「ネタ切れと予算カットのためですよ。かつては古畑任三郎や西村京太郎シリーズのような傑作があったのですが、リアルで複雑な謎解きの正統派ドラマを制作しようとすると、ロケも多くなるし、脚本の下調べも入念にやらなくてはならない。手間もカネもかかります。でも、主人公を“特殊能力”にすれば、ストーリーのつじつまが合わなくても、最後は“マジック”で強引に結末にもっていけます。短時間で安く作れるんです」(ベテラン放送作家)

 とくにバラエティー畑出身の港浩一社長になってから、ドラマの本数は増えたが、月曜9時の「月9」以外は軽視されてきたという。その港社長は引責辞任したが、フジのドラマ再生の道は険しい。

(コラムニスト・海原かみな)

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