SNSで話題「コンクリートの建物は造れなくなる」が現実に? コスト大幅増で相見積もりにNO
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月2日 9時26分
TOCビル
今年に入ってSNSで頻繁に聞かれるのが、〈コンクリートの建物はもう造れなくなる〉といった声だ。
コンクリートや木材、鋼板、ガラス、アルミなどの資材価格は4年ほど前と比較して、軒並み30~80%ほど値上げした。ほかにも人件費、エネルギー費の高騰が建設・建築業界を直撃している。
「ディベロッパーが土地を購入し、マンションやビルを建てるまでの期間に、価格はさらに値上がりして当初組んでいた予算がオーバーすることがたびたび起こっています。人手不足の影響で着工が先延ばしにされている間に費用はかさみ、事業収支が合わなくなる。計画見直しが余儀なくされることは少なくありません。収支が合わなくなった物件は、転売もしくは塩漬けせざるを得ない状況です」(不動産アナリスト・長谷川高氏)
実際、東京・五反田の複合施設「TOCビル」の建て替え計画の見直しをはじめ、いたるところで建設計画の中止などがされる事態となっている。
「大型プロジェクトだけでなく、自宅のリフォームや外壁塗装などの工賃が大幅に高騰する中、相見積もりを断られるケースも起こっています。だからといって業界が潤っているわけではなく、2024年3月期の連結営業損益が赤字となった清水建設といった大手でもコスト高に苦慮している状況です。特に労働人口の減少で人材がなかなか確保できず、新規受注がしづらい状況は続くはずです」(長谷川高氏)
東京の新築マンションの分譲戸数は、15年に4万戸程度だったのが、23年は2万戸程度と半減。建設費高騰に見合った価格でも販売できるのは、都心部に限られてきている。
「都市部の再開発案件はそろそろ頭打ちですが、老朽化した建物や公共施設の建て替えが増えている状況で、新たに建物を造るのが容易でない状況は続くとみられています」(長谷川高氏)
将来、コンクリート建築が造られなくなる、というのはあながち間違いではないという。もしそうなった場合、古いものを直しながら利用していくしかないのか。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
タワマン住民には「ローン+10万円」がのしかかる…住んでみて痛感した「夢の暮らし」にかかる諸経費の重み
プレジデントオンライン / 2025年1月28日 17時15分
-
「傾いた家」が続出するのは千葉県浦安市だけではない…大地震で液状化リスクが高い「東京の地名」
プレジデントオンライン / 2025年1月25日 8時15分
-
秋田市の卸売市場建て替え 事業費が84億円増額の見通し 全面的な建て替えをあきらめ計画を大幅に見直しか
ABS秋田放送 / 2025年1月21日 18時14分
-
あんなに愛された街が…「立石再開発」微妙な現状 怒涛の再開発計画掲げる葛飾区に住民が疑問
東洋経済オンライン / 2025年1月16日 9時20分
-
年頭あいさつ
PR TIMES / 2025年1月6日 17時15分
ランキング
-
1【完全攻略】セブン-イレブンでのおトクな買い方は?《2025年度版》
東京バーゲンマニア / 2025年2月1日 21時17分
-
2年金支給日は偶数月の15日。年金生活の注意点3つ
オールアバウト / 2025年2月1日 18時30分
-
3入居金4億円も…超高級老人ホームの衝撃実態、セレブ居住者たちの“マウント合戦”と“色恋沙汰”
週刊女性PRIME / 2025年2月2日 10時0分
-
4「スマートウォッチ」売れ筋ランキングトップ10&おすすめ3選 サムスンの新作に注目!
Fav-Log by ITmedia / 2025年2月1日 17時30分
-
5「家に帰ってもやることがない。早く帰りたくない」長時間働く社員ほどストレスと疲労で苦しむ納得の理由
プレジデントオンライン / 2025年2月2日 9時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください