新型コロナワクチンがコロナ後遺症の特効薬に?英国の研究報告
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月2日 9時26分
写真はイメージ
【役に立つオモシロ医学論文】
新型コロナウイルス感染症の症状は、1週間ほどで回復することが一般的です。しかし、倦怠感、味覚の障害、息切れ、集中力の低下、頭痛などの症状が持続することもあり、これらは罹患後症状(いわゆるコロナ後遺症)と呼ばれます。
一方、コロナ後遺症の発症メカニズムや、持続する症状に対する治療法は確立されておらず、治療効果に関する質の高い研究データも限られていました。ただし、新型コロナウイルスワクチンを接種していた人では、同ウイルスに感染しても、コロナ後遺症を発症しにくいことが知られていました。そのような中、コロナ後遺症を発症した人に対する同ウイルスワクチンの効果を検討した研究論文が、感染症医学に関する専門誌の電子版に、2025年1月10日付で掲載されました。
英国で行われたこの研究では、健康状態を記録するスマートフォンアプリの登録データから、新型コロナウイルス感染症を発症後、4週間以上にわたって症状が持続したコロナ後遺症の患者3358人が対象となりました。研究参加者のうち、コロナ後遺症の発症後に新型コロナウイルスワクチンを接種した1679人と、同ワクチンを接種していない1679人を比較し、後遺症の症状変化を分析しています。
その結果、新型コロナウイルスワクチンを接種した人は、ワクチンを接種していない人に比べて、早期にコロナ後遺症の症状が改善していました。症状負担の変化を示す統計量は、同ワクチンの接種者で倦怠感、呼吸困難、筋肉痛、気分の落ち込み、胸痛、下痢、耳鳴り、皮膚のヒリヒリ感の改善を示しました。
ちなみに、インフルエンザウイルスワクチンを接種しても、コロナ後遺症の改善を認めませんでした。
(青島周一/勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)
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