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巨人・田中将大「魔改造」の効き目はいつ表れる? 名伯楽の久保コーチ2日連続マンツーマン指導

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月3日 11時17分

巨人・田中将大「魔改造」の効き目はいつ表れる? 名伯楽の久保コーチ2日連続マンツーマン指導

田中将大(C)日刊ゲンダイ

 この日も「魔改造」が施された。

 昨2日の巨人キャンプ2日目。屋内練習場でのアップを終えた田中将大(36)が、ブルペンに向かう。傍らには、菅野智之(現オリオールズ)を復活させて「魔改造」の異名をとる久保康生巡回投手コーチ(66)。逆傾斜を使ったネットスローなど1時間超にわたってマンツーマン指導を受けた前日に続き、この日もネットに向けて113球を投げ込んだ。

「田中将の巨人入団が決まってから、田中将の過去の投球の映像をつぶさに見返した久保コーチの見立てはこうです。昨年までの田中将の投球フォームは体の回転軸が右側に寄ってしまい、右手が下がって投げていた。横振りになっているその体の回転を、縦振りに修正することで、リリースポイントの位置が高くなり、ボールを叩くようにリリースできる。24勝無敗と無双状態だった楽天時代の2013年は理想的なフォームで投げていたとし、原点回帰が指導のテーマだとしている。横回転になって下がった右手を縦回転にして上げる、という修正のポイントは、昨季15勝と完全復活させた菅野と同じアプローチです」(チーム関係者)

 阿部慎之助監督も久保コーチの手腕を信じ、指導を一任。「良くなることだけを信じて見届けたい。久保さんの熱意に感謝」と全幅の信頼を寄せている。

改造から結実まで1年半

 巨人元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。

「経験と実績が豊富な久保コーチに田中将復活を託すのは正解だと思う。ただ、すぐに結果を求めるのは、田中将本人にも久保コーチにも酷だと思う。昨季わずか1試合登板に終わった田中将はヤンキースから楽天に復帰した21年以降の4年間で20勝33敗。球速、球威、球のキレは往時に比べるとかなり衰えているのが正直なところで、1カ月のキャンプで劇的に変貌できるかといえば、簡単ではない。

 田中将本人がキャンプ初日のマンツーマン指導を終えて、『(自主トレでやってきたことが)それではダメなんだと感じた。体重移動や体の使い方、すべてです。自分の感覚とは大きく違う』と言っていたように土台から修正しようというのだから、なかなか一朝一夕にはいかないと考えていた方がいい。自分で考え、積み上げてきたものがある田中将クラスの投手には、余計に染みついたものがある。新たな取り組みがフィットするにしても、それなりの期間を見る必要があると思います」

 菅野と久保コーチのタッグも即結果に結びついたわけではない。久保コーチが最初に、菅野に対してイチから投球フォームの修正を提案したのは23年の春季キャンプ。なかなか信頼関係を構築できず、田中将と同じ逆傾斜や、坂道の上からの急傾斜でのキャッチボールなどで軸足の使い方や体重移動など、基本的な部分から見直して、地道に理想の「縦振り」を追い求めたが、その年の菅野は4勝8敗。ようやく指導が実を結んだのは、15勝3敗と復活した昨年。つまり、改造の提案から完結まで1年半から2年近くを要したことになるのだ。

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