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フジの「天皇主権」剥奪と「乗っ取り」加速 物言う大株主が日枝久取締役相談役に退任要求の衝撃

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 11時28分

フジの「天皇主権」剥奪と「乗っ取り」加速 物言う大株主が日枝久取締役相談役に退任要求の衝撃

「フジの天皇」こと日枝久・取締役相談役を、痛烈に批判(C)日刊ゲンダイ

 物言う株主の米ファンド、ダルトン・インベストメンツがフジ・メディア・ホールディングス(HD)に3日付で新たな書簡を送ったと発表した。ダルトンはフジ・メディアHD株をグループで7%超保有する大株主。一連のフジテレビ問題に関する書簡は3通目だが、今回の要求は強烈だ。

「なぜたった一人の独裁者がこの巨大な放送グループを40年近くも支配することが許されてきたのか」──1983年の取締役就任以来、経営陣にとどまる「フジの天皇」こと日枝久・取締役相談役(87)を厳しく追及。「It beggars belief!」(シンジラレナイ!)と驚愕すると共に日枝氏の辞任を突きつけた。

 日枝氏は「人事に関しては会社が決めること」と共同通信の取材に答えたが、役員人事を含めた全てが彼の一存で決まるとはフジ関係者の語り草。例えば会長を辞めた嘉納修治氏の人事だ。17年の会長就任後、19年に関西テレビ会長に転じ、昨年再びフジに戻った。自ら系列局に異動する会長など普通は考えられない。

 さらにダルトン側は、社外取締役のみの経営刷新委員会に、日枝氏が指名してきた取締役の交代を要求。応じなければ社外取締役の責任を追及する構えだ。刷新後の取締役会の構成にも注文をつけ、過半数は社外取締役にすべきだと主張。元フジ従業員からの取締役選任は断固拒否である。

 日枝氏の息のかかった経営陣の一掃を迫り、フジの「天皇主権」を揺るがす督促の数々。「一人の独裁者を守るためにこれらの声を無視しないことを強く求める」というダルトン側の強気な態度は、日本の戦後処理をゴリ押ししたGHQの姿すら想起させる。

 フジ・メディアHDは議決権比率20%未満という放送法の外資規制に守られているとはいえ、ダルトンは株主提案権行使の条件をクリア。「天皇」が退かない限り、6月の株主総会で改めて日枝体制の総退陣を求めるのは必至だ。

「フジ・メディアHD株を買ったホリエモンこと堀江貴文氏が株主総会で経営責任を追及しようと呼びかけ、呼応するようにフジ・メディアHD株は個人投資家の買いが殺到。トランプ関税ショックで、日経平均1000円超安の3日も逆行高で株価はグングン上昇し、先月17日の閉鎖的な会見から4割以上も高騰しています」(市場関係者)

 不安定な個人株主が増えるほど、フジ・メディアHDの株主総会でダルトン側の動議に賛同が集まるリスクは高まる。日枝氏解任、ダルトンが意中のトップを送り込めば事実上の乗っ取りである。

 フジの天皇に赤っ恥をかかせたくなければ、取締役たちは必死で日枝氏に退任を説くしかない。

  ◇  ◇  ◇

 元フジテレビアナウンサー長谷川豊氏がYouTubeで告白した“フジテレビの闇”が、物議を醸している。実名が飛び交う爆弾発言の数々で“割を食う”のは……。●関連記事『【もっと読む】元フジテレビ長谷川豊氏 “お台場のガーシー”編成幹部を告発で…復帰目前の松本人志がトバッチリ』で詳報している。

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