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石破首相はガザ地区住民の受け入れに前向きもSNSで批判広がる…ダブるドイツ元首相メルケル氏の姿

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月6日 9時26分

石破首相はガザ地区住民の受け入れに前向きもSNSで批判広がる…ダブるドイツ元首相メルケル氏の姿

どうなる?(C)日刊ゲンダイ

「地獄への道は善意で舗装されている」――。ネット上で今も飛び交う批判的な意見を読む限り、こんな言葉が当てはまるのではないか。

 3日の衆院予算委員会で、石破茂首相(67)が、パレスチナ自治区ガザの住民を日本で受け入れ、医療や教育分野の支援を提供する方向で検討している、などと発言したことだ。

「政府として実現に向けて努力したい」と言い、ガザ地区難民の受け入れに前向きな姿勢を支援した石破首相。だが、この発言が報じられた途端、SNS上では異論が続出した。

《まずは自国民を救済してくれ》《ガザ地区住民とハマス戦闘員をどう見分けるのだろうか》《どの自治体が受け入れるのか》《日本の文化に果たしてなじめるのか。政府はどう責任を持つのか》……。

 イスラエル軍の執拗かつ残虐な攻撃によって生活の場を奪われたガザ地区住民。米トランプ大統領から「ガザをアメリカが所有する」などと仰天発言が飛び出す中、日本政府が人道的支援の必要性を唱えるのは理解できる話だろう。

 石破首相は18歳の時にプロテスタントの教会で洗礼を受けた熱心なキリスト教徒だ。母方の曽祖父は明治から昭和にかけて活動した牧師、故・金森通倫氏。「人間は神の前には塵芥」であるとして、石破首相も、戦争をなくすには「バランス・オブ・パワー」「平和のための祈り」の両方が大事としている。

■難民受け入れから一転して舵を切ったドイツ

 ガザ地区住民の受け入れに意欲的なのも、こうした石破首相の考えが背景にあるのだろう。重なるのはドイツの「キリスト教民主同盟(CDU)」党首を務めたメルケル元首相(70)の姿だ。

 牧師の父を持つメルケル元首相は2015年、大量のシリア難民の受け入れを宣言。その結果、1年間で約100万人の難民がドイツに入国したとされる。一方、大量の難民流入に伴ってドイツ国内では「行政のパンク」「不公平感の増大」といった問題が噴出。

 そして今はメルツ党首(69)率いるCDUと、姉妹政党の「キリスト教社会同盟(CSU)」で作る野党統一会派が、入国許可のない人物の入国拒否などを求める決議案を連邦議会に提出。排外主義的な右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が賛成したことで可決された経緯がある。

 米トランプ政権はもとより、いずれの国でも経済成長の鈍化と格差拡大に対する不満や怒りの声が移民などに向けられ右傾化しつつある中、日本国内でも世論が懸念しているのは「その先」のよう。石破首相の「平和のための祈り」に対する支持はどこまで広がるのか。

  ◇  ◇  ◇

 少数与党に転落した石破政権。●関連記事【もっと読む】で《税収は過去最高でも国民に還元する気なし…《石破さん、今、還元しないでいつやるのさ》とフルボッコ》【さらに読む】で《国民民主党が大ピンチ!予算委で「103万円の壁」引き上げ要求に石破首相は塩対応、立憲も“玉木外し”に虎視眈々》を取り上げている。

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