難破船というより“北の海賊船” ソーラーパネルなぜ盗んだ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年12月7日 9時26分

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防護服で…(代表撮影)

 難破船というより「海賊船だ」――。

 北海道松前町の松前小島に北朝鮮の木造船が漂着し、乗組員が物品を持ち去ったことが話題になっている。11月28日に北海道警がヘリを飛ばし、船が流れ着いていることを確認。その後、避難小屋の内部が荒らされ、テレビや冷蔵庫、炊飯器、バイクなどが持ち去られていることが分かった。さらに高台にある灯台の電源用ソーラーパネル4枚も消えていた。

「バイクやテレビなどは船に積んだものの、証拠隠滅のために海に捨てたようです。木造船は海上保安部の船に曳航され、現在は北斗市の上磯漁港の沖合3キロに横付けされています。物品がどういう経緯で盗まれたのかはまだはっきり分かっていません。テレビや炊飯器はともかく、ソーラーパネルは縦119センチ、横197センチの大型。数人がかりでないと運べない重さです」(地元関係者)

 これまで松前町には北朝鮮の難破船の残骸や死体が漂着することはあったが、生存者が上陸したのは初めて。今回の乗組員は10人で、9月にイカ釣りのために出漁し、1カ月ほど前にカジが壊れて漂流したという。なぜ物品を盗んだのか。

「北の漁船が物を盗んだのはおそらく初めて。原因は国内が貧しいからです」とは元韓国海軍少佐で拓殖大学研究員の高永テツ氏だ。

「いまの北朝鮮は1960年代の韓国と同じ。家電品が極端に乏しく、国民は日本製に憧れているのです。だからテレビでも冷蔵庫でも盗んで持ち帰り、高値で売ろうとする。あるいは漁業関係の役人にプレゼントする。出漁する際に役人から“遭難した場合、金目のものがあったら持ち帰れ”と指示されているとも思われます」

 ソーラーパネルはどうか。

「石油などの禁輸措置で北の国内は電力不足が深刻化。そのため金正恩はソーラーパネルによる太陽エネルギーの導入に前向きで、住宅建設などに使おうとしている。乗組員はパネルを本国で売る、あるいは自分の家に使おうとしたと思われます。彼らの中に“日本は金持ちの国だから盗んでもかまわない”という意識があるのは間違いありません」(高永テツ氏)

 油断していたら、海賊船が大挙して襲ってくるかもしれない。

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