“売国”安倍首相に忖度 北方領土「返せ」が集会から消えた

日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年2月9日 15時7分

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「返せ」コールは「解決しよう」に(C)共同通信社

「北方領土の日」の7日、各地で行われた島の返還を求める集会で起きた“変化”が注目されている。これまで使ってきた「不法占拠」「返せ」などの言葉が消えてしまったのだ。

 政府も突然、「我が国固有の領土」という表現を使わなくなった。予算委などで「北方領土は固有の領土か?」と聞かれても、安倍首相は「我が国が主権を有する島々であります」と答えるばかり。絶対に「固有の領土」とは言わない。

 国民に何の説明もないまま、政府は北方領土が「我が国固有の領土」という立場・見解を変更したのか。

 外務省ロシア課に問い合わせると、「見解は国会でお示ししている通り」で、「法的立場に変わりはない」と言うのだが、やはり「固有の領土」という言葉は頑として使わなかった。

「変わりがないなら、表現を変える必要はないはずです。不法占拠などの言葉を使うとロシアとの交渉に悪影響が出るなどと言われていますが、戦後ずっと交渉をしてきて、その間、政府の立場も表現も一貫していた。安倍首相に合わせて、長年の政府見解を変更してしまうなら、これまでの交渉は何だったのかという話ですよ。4島返還を諦めたとしか思えない突然の方針変更でも、官僚は官邸の方ばかり見て誰も抵抗しなくなり、メディアもあっさり許容してしまう。そこが安倍政権の一番怖いところです。権力者が『2+2=3』と言えば3になり、それがある日突然5になる。今の日本はジョージ・オーウェルの『1984』の世界になっています」(元外務省国際情報局長の孫崎享氏)

 8日時点では各省庁のHPに「我が国固有の領土である北方領土に対するロシアによる不法占拠」(外務省)、「先の大戦後、70年以上が経過した今も、なお、ロシアの不法占拠の下に置かれている我が国固有の領土」(内閣府)と記載があるが、そのうち、安倍首相の方針に合わせて、「不法占拠」の文言は消え、「主権を有する島々」と書き換えられるのだろう。プーチンにこびて長年の政府見解を破棄するのだ。

 そこまで来ると、安倍首相に忖度して、「返せ」と言えない集会を開くより、北方領土を「我が国固有の領土」と言えなくなった売国首相に街宣をかける方が先ではないか。

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