巨人・山口ポスティング決定も評価辛口 年俸1000万円マイナー契約の可能性も

日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年11月19日 12時0分

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ポスティングによるメジャー挑戦を発表した山口(左は原監督、右は今村社長)/(C)日刊ゲンダイ

「この先の野球人生、年齢を考えてもやっぱり夢、挑戦というところで、まだまだやっていきたいなという思いが勝った」

 18日、巨人の山口俊(32)が都内で会見。原監督、今村社長が同席する中、ポスティングによるメジャー挑戦を表明した。巨人が同制度を容認するのは史上初となる。

 山口は今季、26試合に登板、170イニングを投げて15勝4敗、勝率・789、188奪三振をマークし、投手3冠を獲得。チームの5年ぶりの優勝に貢献した。現在、来季までの2年契約(年俸2・3億円プラス出来高)を結んでいるが、契約途中で夢を追いかけることになった。

 今後はポスティング申請を経て、メジャー球団との交渉に入る。開幕投手を任されたプレミア12では目立った成績を上げることはできなかったものの、今季のセ・リーグで最も活躍したというべき右腕は、メジャーからどんな評価を得られるのか。

 メジャースカウトの中には、「ヤマグチのようなフォークボーラーや、スプリットが武器の投手は、一定の需要があります。日本人投手はメジャーでの成功例も多く、複数の球団が獲得に乗り出すのではないか」という声もあるのだが、むしろ辛口の評価を下す向きが多かった。

「今年、先発として実績を残したとはいえ、スプリット契約(マイナー契約でスタートし、メジャーに昇格時点でメジャー契約に移行)もあり得ると思います」

 こう指摘するのは、さる西海岸の編成担当だ。

■変化球の精度

「プレミア12などで投球をチェックしたが、ストレートは150キロを計測することもあるものの、平均145キロ前後。変化球は、フォーク以外のスライダー、カーブのキレや精度がイマイチだった。今年の与四死球はリーグワーストの73。制球力にも疑問が残る。日本よりも球数が限られるメジャーでは、少ない球数で長いイニングを投げることが求められる。かつてのクロダ、タナカ、ダルビッシュほどの優れた技術を持っている投手とは言いがたい。獲得するにしても、本当にメジャーで活躍することができるのか、スプリングトレーニングで様子を見ないといけないだろう」

■メンタルに問題

 ア・リーグのある国際担当スカウトも同様に、スプリット契約を予測した。

「アジア担当スカウトに聞くと、彼は以前からメンタルに問題があるのか、右打者の内角へはあまり投げず、外角に変化球を多投する傾向があるそうだ。平均145キロ前後のストレートで外角中心の配球をしても、メジャーリーガーは腕が長いので、バットが届く。球威やキレが非常に優れている投手ならまだしも、おそらく少しでも甘く入ればスタンドに持っていかれるだろう。かといって、フォークを多投するとなると、日本より縫い目が高いボールを使用し、日本より硬いマウンドで投げるので、肩や肘への負担が増す。来季で33歳という年齢を考えると、故障のリスクも高まる。先発投手としては、同じアジア地区でも韓国人左腕の金廣鉉(SK)の方が評価は高い。ヤマグチは中継ぎでなら使えるかもしれない」

 スプリット契約の場合、マイナーの招待選手としてスプリングトレーニングに参加、メジャー昇格を目指すことになる。前出の西海岸の編成担当はこう話す。

「契約は1年。メジャーへ昇格した時点で年俸は150万~200万ドル(1・6億~2・1億円)程度になるのが相場です。活躍すれば、2年目以降にアメリカンドリームを掴む可能性はあるが、メジャー昇格できなければ、年俸は10万ドル(1080万円)強しか手にすることはできません」

 いずれにせよ、年俸は巨人時代を大きく下回ることになりそう。実際にプレーするには相当な覚悟が必要だ。

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