森永製菓や大塚食品も参入“代替肉”が肉市場の6割を握る?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年11月21日 9時26分

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ビヨンド・ミートのパテを使ったマクドナルドの「PLT」バーガー(カナダ・オンタリオのテストレストランで)/(C)ロイター

 食の新たなジャンルが広がりつつある。植物性タンパク質を使った「代替肉」だ。日本はまだまだ肉料理ブームが続くが、動物性食品を一切食べないビーガンやベジタリアンが多い米国では、いま最も消費量の多いハンバーガーは、肉の代わりに大豆タンパク質を代替品として使ったベジタリアンバーガーが大人気だ。

 朝日新聞「天声人語」(11月7日朝刊)も、トランプ大統領のパリ協定離脱での環境問題や健康志向を背景に、代替肉人気が高まり「日本でも代替肉の新商品が出始めている」と注目する。

 森永製菓は植物性肉専門の社内ベンチャー子会社「SEE THE SUN」を立ち上げ、玄米入り大豆ミート「ZEN MEAT(ゼンミート)」を開発、今年8月に大幅リニューアルしてレトルトシリーズの販売を開始している。

「開発当初は一部動物性原料も使用していましたが、お客さまの100%純正の植物肉製品はできないか、という声に押され、純正の植物性肉開発に成功しました。植物性肉のキーワードは、動物愛護、環境保全、そして健康志向の3点ですが、特に健康志向を重視し、第4の肉として市場の拡大、将来性に期待しています」(同社の商品開発部高橋慎吾部長)

 大塚食品は今年6月に食肉を一切使わず、大豆を使用して食感・味・香りを動物の肉に近づけた「ZEROMEAT(ゼロミート)」を発売した。ユーザーはベジタリアンだけではなく、健康面から食べる人や、肉は好きだが糖質制限で控えている人に人気だという。

 また、味噌を中心とした食品メーカー・マルコメでは、ブランド品のダイズラボを使い、大豆の油分を搾油して加圧加熱・高温乾燥させた食肉の代用品として「大豆のお肉」を発売している。高タンパクで食肉に比べ、カロリー、コレステロールが低く低脂質。動物性原料不使用でハンバーグ、ミートソースなど、さまざまな料理に使える。

 米国ではハンバーガー用の植物性肉を作るビヨンド・ミート社がナスダック市場に株式公開後、株価が急騰し投資家の注目を集めた。ウォール街のアナリストは、将来1400億ドル(約15兆円)規模の市場に成長する可能性があるとも指摘。さらに、シカゴを拠点とする世界的経営コンサルティング会社、A.T.カーニーは「2040年には肉市場における代替肉のシェアは60%になる」と分析する。

 プリモリサーチジャパン代表の鈴木孝之氏が、日本での代替肉市場の将来性について、「クエスチョンマーク」としながらも、こう述べる。

「動物性タンパク質は生活習慣病につながるリスクが高い。植物を原料にした代替肉は、健康面から考え、非常に重要なテーマです。代替肉市場の広がりは、健康、環境への関心の高まりがポイントです」

 世界人口の急増による食糧不足、健康、環境問題が代替肉普及に切り離せない。

(ジャーナリスト・木野活明)

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