ロッテ安田と日ハム清宮の大差で如実…井口監督と栗山監督の“器の差”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年8月2日 9時26分

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ロッテの井口監督(左)と日本ハムの栗山監督(C)日刊ゲンダイ

「若手を育てるためには、打てなくても我慢して使い続ける強い覚悟が必要です」

 こう語るのは巨人OBで元投手コーチの中村稔氏(評論家)だ。

 ロッテの井口資仁監督(45)は今季、2年間二軍でみっちり鍛えた高卒3年目の安田尚憲(21)を開幕直後から積極的に起用。7月19日の日本ハム戦は4タコで、この時点の打率は・172だった。それでも次戦の西武戦から4番に抜擢。29日の楽天戦では前夜に1試合3発を放った井上もいる中、21歳の左打者を4番から外さなかった。そこには「将来の大砲に育てる」という井口監督の信念がうかがえた。その安田は4番に座ってからの10試合は37打数13安打、打率・351、1本塁打、7打点。31日の楽天戦はエースの則本から3本のヒットを打った。前出の中村氏が言う。

「芽の出ていない若い選手を一軍の試合で育てることは、投手陣や同じポジションの選手にとっては不満でしょう。ファンから批判の声が上がることもある。それを承知で監督は使うわけです。昔の話になりますが、高卒でプロ入りした王貞治だって最初から打てたわけではありません。ルーキーイヤーは初出場から10試合の間、1本の安打もなかった。それでも当時の水原茂監督は王を使い続けたからこそ、初安打となる11試合目(27打席目)の決勝2ランにつながった。それからの活躍はご存じの通りです」

 安田と同じ高卒3年目のドラフト1位、村上宗隆(20=ヤクルト)も、小川前監督の我慢の起用で開花した。入団当初から守備に課題が多く、36本塁打の昨季もリーグワースト2位の15失策。何度も投手陣の足を引っ張っても、小川前監督は村上を全試合に出場させた。今季は開幕から4番を打ち、目下「打点王」だ。

■清宮への厳しい言葉は逆効果

 そんな指導者たちと対象的なのが日本ハムの栗山英樹監督(59)だ。清宮幸太郎(21)を過去2年間は一軍で134試合に起用。4番を打たせたこともあるが、育成方針が中途半端だ。今季も31日まで25試合に使ってはいるが、スタメンを外すこともしばしば。同日のオリックス戦では5点ビハインドの九回に代打で送り出し、空振り三振に終わった。29日のオリックス戦では、2点をリードする八回無死一塁でベンチに下げ、高浜にバントをさせた。「おまえでは無理だ」と見限るような采配には、将来の中軸に育てようという決意は感じられない。

 21日からのソフトバンク6連戦では、出場した4試合で連続無安打に終わると「もどかしいだろ。内容が。あの触りにいく感じ。ヒットを欲しがる感じ。(バットを)振らなきゃ何も起こらないだろ」と報道陣の前で不満を口にした。清宮はこのようなコメントで奮起するような性格ではなく、むしろ逆効果。栗山監督の清宮に対する厳しい発言の数々は球団内部からも疑問視する声が出ているという。

 今季の数字は打率・152、3本塁打、7打点。「未完の大器」が「未完」のまま終わらないか心配だ。

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