加藤官房長官と岸防衛相…安倍ファミリー枠で露骨な“情実人事”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年9月16日 13時30分

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加藤勝信厚労相が「内閣の顔」で大丈夫か(C)日刊ゲンダイ

 16日発足する菅義偉新政権は、やっぱり再任閣僚だらけの「安倍居抜き内閣」だった。最も注目された官房長官は、加藤勝信厚労相(64)の横滑りとなったが、この人事にも安倍前首相の影が見える。それも「安倍ファミリー」の意向に応えた“特別枠”のようなものだというからア然だ。

 加藤氏が官房長官に抜擢されたことについては、第2次安倍政権で菅新総裁と正副官房長官としてコンビを組み、旧大蔵官僚出身で政策全般に詳しいためなどと解説されている。実際、「副長官時代は、省庁間の調整や菅長官の特命案件を担当していた」(官邸関係者)という。

 だが、もっと別な理由があると言うのは安倍周辺の関係者。

「これはゴッドマザー案件。安倍さんが母親からの強力なプッシュを受け、菅さんに頼んだんだろう」


ゴッドマザーの強力プッシュ案件

 加藤氏は、安倍前首相の父・晋太郎元外相の側近だった加藤六月元農相の娘婿。安倍前首相の母・洋子さんと加藤氏の義母・睦子さんは「まるで姉妹」といわれるほど親しく、2人はこれまでも、加藤氏の確実な出世を安倍に指示してきたという。その結果、加藤氏は安倍政権で、1億総活躍相、厚労相、党総務会長、2度目の厚労相と重用されてきた。しかし、ゴッドマザーらは、まだ不十分だと思っていて、「(加藤を)外相か官房長官か、もっと目立つ大臣に、と希望していたそうです」(前出の安倍周辺関係者)。

 安倍ファミリーのゴリ押しを「安倍継承」の菅新総裁がしっかり受け止めた、ということだ。

 もう1人、安倍ファミリー特別枠で初入閣が決まったのが、岸信夫衆院議員(61)。安倍前首相の実弟だ。いきなり重要閣僚の防衛大臣に起用された。

「これもゴッドマザー案件。安倍さんは、辞任がなければ、今月、総裁任期最後の内閣改造を行う予定でした。最後の組閣人事で弟を大臣にすると、母と約束していたらしいのです」(前出の安倍周辺関係者)

 いやはや、そこまでやるか、である。菅新総裁はどこまでも安倍サマの下僕なのか、それとも安倍前首相に恩を売ることで政権の下支えを確約してもらったのか。閣僚人事の私物化もいいところだ。

 政治評論家の野上忠興氏が言う。

「新型コロナ対応で世論からまったく評価されていない加藤厚労相が、こともあろうに内閣の顔である官房長官になるとは。“情実人事”とみられても仕方ありません。菅氏は口では『改革断行』などとカッコいいことを言いますが、全くそうなっていません」

 派閥均衡に情実人事。安倍亜流政権の正体見たりだ。

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