菅政権はやくも内紛 総務相めぐる“嫌がらせ人事”に麻生氏激怒

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年9月30日 9時26分

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政界では有名な話(麻生財務相)/(C)日刊ゲンダイ

 案の定“内紛”勃発である。もともと不仲だった、菅首相と麻生財務相との暗闘が激化している。この先、2人の対立が政権のアキレス腱になるのは間違いない。総理vs副総理のケンカがどうなるか、さすがに党内も懸念しているという。

 ◇  ◇  ◇

 麻生氏の“スガ嫌い”は、政界では有名な話だ。しかし、それでも菅政権が誕生した翌日の9月17日、麻生氏が自派閥の会合で行った挨拶には出席者も驚いたという。

「昨日をもって、『カン内閣』が発足しまして……」と、わざと“スガ”を“カン”と間違えてみせたのだ。しかも、「カン内閣」「カン政権」と、わざわざ2回も連呼。8年間、同じ安倍内閣にいたのに、いまさら名前を間違えるはずがない。意図的だったのは明らかだ。

 さらに、菅政権が看板政策に掲げている“地銀再編”についても、真っ向から反対してみせた。16日夜の記者会見。

「私ども、金融政策を統制経済でやっているわけではない。地銀再編は一つの選択肢ではあるが、それがすべてではない」と言い放った。金融担当相を兼ねる麻生財務相が“反対”したら、地銀再編は進まない。「菅首相には全面協力しない」と宣言したのも同然である。

麻生氏を牽制するため

 一方、菅首相も巧妙にケンカを仕掛けているという。そのひとつが、携帯電話の値下げを担当する総務相という重要閣僚に武田良太氏を就けた人事だ。福岡県が選挙区の麻生氏と武田氏の2人は、口も利かない“天敵”同士。天敵を目玉閣僚に据えた人事に麻生氏は怒り心頭だという。

 福岡県の地元紙「西日本新聞」(9月27日付)まで、こう報じている。

<組閣前の15日夜、麻生は武田の総務相起用を聞き、怒りを口にしたという><閣僚懇談会で2人は「話すことも、目を合わせることもない」(官邸筋)><「武田起用はけん制の意味もあるのでは」(同)との観測もあり、麻生側のいらだちに拍車をかける>

 麻生氏を牽制するために、菅首相は武田氏を総務相に抜擢した、という解説である。実際、福岡県政ではここ数年、武田の影響力が強まり、麻生氏の力は目に見えて低下している。麻生サイドは、これ以上、武田氏が力をつけることを警戒しているという。菅首相はそれを承知のうえで、嫌がらせで武田氏を抜擢した形だ。

 この先、2人の対立はどうなるのか。

「プライドだけは高く、叩き上げの菅さんを軽く見ている麻生さんは、内心、菅首相の下に就くことを屈辱に思っているはずです。総裁選で担いだのも、勝ち馬に乗るためという理由ですからね。だから、菅政権を来年秋までの暫定政権で終わらせ、その後は、麻生派の河野太郎を総理に就ける腹だと思う。それだけに、菅さんにとって、抵抗勢力になる可能性があります。逆に菅さんも、力をつけたら、自分を見下している麻生さんを切り捨てるつもりでしょう。あの2人が心から手を組むことはないですよ」(自民党関係者)

 政権内部に火種を抱えた菅政権。自壊する可能性もあるのではないか。

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