見えざる危険 ITセキュリティの絶望的な現実とは
GIGAMEN / 2015年6月24日 20時30分
今や情報という情報は全てコンピュータによって管理されている。そのため閲覧性は大きく向上しその取扱いは飛躍的に容易となった。しかし、その一方で悪意ある人間が物理的に遠く離れた場所から不正に情報にアクセスするという危険性も格段に増しているのだ。
昨年の夏にはロシアの犯罪集団によって世界中のサイトからなんと12億人分ものIDとパスワードが盗まれるという事件も起きている。気づかないうちにあなたの情報も丸裸にされているかもしれない。
そもそも意識が低いのが原因
皆さんも日々数々のサイトやサービスにログインするためパスワードを打ち込んでいることだろう(ブラウザに記憶させているかもしれないが)。それらのパスワードをまさか共通で使いまわしたりしてはいないだろうか?
しかも誰にでも推測されやすい単純な文字列を設定していたりはしないだろうか?信じられないことにあるセキュリティ会社がまとめた調査によると、2013年の最も危険なパスワードは「123456」であった。
またその前年は「password」という文字列だったというのだ。これでは不正ログインしてくれと自らその門扉を開放しているような状態である。
また、そもそも自分の使うPCやスマートフォンにパスワードを設定していないという人の割合も約3分の1に上るという。パスワードを人に教えた経験のある人やスマートフォン内のメモ帳機能などにパスワードを保存している人も多く、これではセキュリティロックが全く掛かっていないのと同じだと言えよう。
日本でもつい先日発生した年金機構からの情報流出事件や昨年大きな話題になったコミュニケーションツールのLINE乗っ取り事件も全ては情報セキュリティに対する意識の低さが原因となっている。
「自分だけは大丈夫」馬鹿げた話だが多くの人は心の何処かでそう信じこんでいるのだ。
進む生体認証との組み合わせ
生体認証を組み合わせることによって悪意ある人物のネットワークへの侵入を大幅に食い止めることできるのではないかとの取り組みが進んでいる。
特に精度が高く普及コストの低さが魅力だとして最も注目されているのが静脈認証である。手のひらや指の静脈をシステムに認識させることによってログインを許可するという仕組みだが、安定性・信頼性共に高く今後スピーディーに展開していくことが予測されている。
静脈であれば仮に認証データを盗まれたとしても複製し、本人になりすますのはかなり難しい。静脈認証がセキュリティ最後の門番として機能してくれることを強く望みたい。
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