生命の神秘 現代科学でも解き明かせない10の謎
GIGAMEN / 2015年6月28日 18時30分
科学の世界は日進月歩。もはや神の領域にまで迫る勢いだ。だが、その一方で未だに解明されていない生命の神秘も存在する。なぜ?どうして?今回はそんな代表的な10個の不思議をご紹介しよう。
ワクワクする!生命とは不思議の塊だ!
1. 牛は必ず南北どちらかを向いて食事をする
長年見過ごされていた不思議。それは牛が食事をするときの向きだ。衛星写真によって発見されたこの新事実は牛が体内に生体コンパスを有していることを意味している。
だが、牛ほどの大型哺乳類では他に生体コンパスを持っている例は無く、またどうして牛にこのような能力があるのかも解明されていない。
2. 海から陸へと向かった哺乳類が再び海へ戻った理由
大量の酸素を持った海で生命は生まれ、その後進化の過程で手と足を持ち陸へと上がった太古の生物達。陸上にある資源の豊富さ、多様さを考えればこれは当然のとと言えよう。だが、クジラを始めいくつかの動物達はその後再び生きる場所を海へと求め戻って行った。
陸上生物が海へと戻ることは、その逆の進化よりもかなり難しいと考えられる。海洋哺乳類の進化の過程は現代でも最大のミステリーとされているのだ。
3. なぜ植物は麻薬物質を生成するのか。
世界中の数多くの植物はアルカロイドという物質を作り出す。これはモルヒネの原料でもあり強力な鎮痛作用によって、我々人類も様々な場面で活用している。
植物がアルカロイドを生成するのは招かざる捕食者を遠ざけるためとの説もあるが定かではない。一説では対外的な要因ではなく、植物自信の代謝によるものとの考えもあるようだ。
4. なぜ植物は花を咲かせるのか
今日世界中にある植物の約9割は花を咲かせる。所謂、顕花植物である。我々にとってこれは極当たり前のこととして認識されているが、この顕花植物がそれ以外の植物に対して圧倒的シェアを獲得したのは約4億年前のことなのだそうだ。
顕花植物がその他の植物よりも進化できたのかは分かっていない。花を咲かせるコストを成長や種子を生み出すことに使う方が本来は有利だと考えられるが事実がそれを否定している。枯れても化石を残さないこの花達の謎は、タイムマシンが開発されるまで解明されないのかもしれない。
5. 赤道付近ではなぜ多様性が増すのか
寒い地域よりも温かい地域のほうが生物の多様性は増す。自然なことのようにも感じるがその明確な理由は明らかになっていないのだ。
専門家の間でも30以上の説がありその見解はまとまりそうにもない。単純に気温の違いだけではないのかもしれないのだ…。
6. 栄養豊富だと種類が減る?植物性プランクトンの謎
植物性プランクトンは世界中のありとあらゆる水場に生息しているが、その多様性の広がりにはある不思議な法則がある。
植物性プランクトンは水場の栄養が豊富であればあるほどその多様性が減少するのだ。普通、栄養が豊富であればあるほど多様性は増しそうなものだが全くの逆なのである。これは富栄養化のパラドックスと呼ばれ、生物学界の大きな謎として知られている。
7. 世界征服を狙う?アルゼンチンアリ
人間以外で唯一3つの大陸間(欧州、南米、アジア)にコロニーを築くことに成功した種族がアルゼンチンアリだ。しかしなぜこのアリだけがここまで広大な範囲に社会的構造を展開できたのかは謎に包まれている。
アリの遺伝子情報にはこの数千年もの間大きな変化が無い。この変化の無さは逆に奇妙なことでありもしかするとアリは極めて洗練され、完成された生命体なのかもしれない。
8. 人類の祖先は何者なのか?
人類の祖先については定説が常に覆され続けてきた。現在でも我々のルーツについては多くの謎が残されているのだ。
人類の祖先とされるデニソワ人についてはかなりの部分、謎が解明されてきた。しかし、そのデニソワ人と交配し、人類独特の「歯」を与えたのが何者なのであるかが未だに不明なのだ。ありえない話かもしれないが、「人類=宇宙人説」などが湧いてでてくるのもこの辺りに原因があるのだろう。
9. 無酸素でも行きられる動物
生物に無くてはならない物質、それが酸素だ。酸素と全く関わりなしで生存できる生物などほとんど存在しない。そのため多細胞生物の中に酸素無しでも生きられる生物が発見された時は世界が驚きに包まれた。これまで発見されていたバクテリアなどの単細胞生物とは訳が違うのだ。
この生物は酸素の代わりに塩を使っていると考えられる。今後の研究によって酸素の無い太古の海に住む生物や、地球外生命体の可能性についても謎が解明されていくことだろう。
10. 有性生殖はなぜ選ばれたのか
地球上の多くの生物は有性生殖によって子孫を残す。このことに何か疑問を持つ人は少ないかもしれないが、進化論的に考えるとこの有性生殖は非常に非効率的で異常なことなのだ。
男女に分かれてそれぞれがほぼ同じコストを消費しながら生きているにも関わらず、片方だけでは子を生むことができない。これは明らかに無駄と言える。
有性生殖は遺伝子異常を防ぐためにあるとする説も一時は有力だと見られていたが、実際に発生している遺伝子のエラー率をチェックした結果、有性生殖を正当化するにはあまりにも貧弱なデータしか得ることが出来なかった。
なぜ人は夜の営みが好きなのか。その謎が解明される見込みはまだ立っていない。
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