コロナ禍以上の事象も?乗り物と草木を合成したデザイナーの思い
GIGAMEN / 2021年3月1日 12時30分
世界中のユニークなデザインを取り上げているサイト「Yanko Design」は今冬、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素を排出する飛行機・車・バイクといった交通手段と草木を合成した「拡張プランター」の写真集「The urgency to slow down」を紹介しました。
CO2を排出せずに済む徒歩や自転車での移動を推奨
「The urgency to slow down」は昨夏、デザイナーのNicolas Abdelkaderさんが今よりもっと合理的で、穏やかで、協調的な世界を空想したことから生まれました。Abdelkaderさんは「地球温暖化は新型コロナウイルス感染症よりはるかにもっと劇的な事象をいくつももたらすことになる」と警告しています。
拡張プランターの写真集では飛行機も車もバイクも交通手段として扱われていません。ルーフとウィンドウが取り外されて草木が植えられた車が並んだ道路では、人々が散歩をしたり、座ってお喋りをしたりしています。Abdelkaderさんは温暖化対策として、二酸化炭素を排出せずに済む徒歩や自転車での移動を推奨しています。
ポスト・パンデミックの時代に私たちは何をすべきか
「The urgency to slow down」からは人間と動・植物界との関係を見直す必要性も読み取れます。国連広報センターによると、伝染病の多くが動物由来であり、自然で暮らす種が多様なほど「病原体の急速な拡散を困難に」するとのこと。「地球温暖化は生物多様性に悪影響を及ぼさない」「新・新型コロナウイルスが大流行することはない」と誰が言い切れるでしょう。
新型コロナウイルスの世界的大流行は、車や工場の動きをストップさせ、二酸化炭素排出量が一時的に減ったと言われています。しかしあくまで「一時的」なものです。Abdelkaderさんが制作した拡張プランターの写真集はポスト・パンデミックの時代に私たちは何をすべきかを問いかけています。
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