【カンボジア】東京国際映画祭でカンボジア映画『遺されたフィルム』を上映
Global News Asia / 2014年10月16日 11時10分
2014年10月16日、23日から始まる「第27回東京国際映画祭」では、カンボジア映画も上映される。
昨年創設された「アジアの未来」部門で紹介されるこの映画のタイトルは、『遺されたフィルム』。プノンペンで暮らす少女が、ふとしたきっかけで1970年代のカンボジア映画と出会い、ポル・ポト派に蹂躙された祖国の映画史を発掘した。新たな形の『再生』を仲間と試みていくストーリー。
作品の最初の展開は、プノンペンに住む少女(ソポン)は父親との言い争いからに家を飛び出し、悪い仲間と付き合いながら、廃屋となった映画館で過ごしていた。ある日、ソポンは映写室に放置されていたボロボロのフィルムを見つけ映写する。それは1970年代、クメール・ルージュがカンボジアを支配する直前に作られたメロドラマで、そのヒロインは、いま病の床にいる母の若き日の姿だった。カンボジアの映画史に関心を持ったソポンは、ベテラン映写技師の助けを借りて、母の主演作の失われた最終巻をリメイクしようと行動を始める。
上映は2回。TOHOシネマズ 六本木ヒルズ 10月26日14時10分から、10月29日16時40分から。本編105分。
カンボジア映画が、日本で上映される機会は少なく、カンボジアの歴史を認識してもらうためにも多くの人に見てもらいたい作品だ。また、日本の非営利団体CATiCは、「映画を通して子ども達に夢を贈り、子ども達の未来の可能性を広げたい」という理念を掲げて、娯楽に触れる機会がとても少ない田舎の子供たちに向けに『移動映画館』キャラバンを行なっており、意義深い活動として注目されている。
10月31日追記、この作品は、第27回東京国際映画祭で、国際交流基金特別賞を受賞した。
【編集 : 高橋大地】
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