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「“日本語パートナーズ”」をASEAN各国に派遣、59名が活躍中=国際交流基金アジアセンター

Global News Asia / 2014年11月15日 8時38分

2020年までの派遣先は、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、シンガポール、カンボジア、ラオス、ブルネイとなっている。写真は、日本語の授業の様子。

 2014年11月14日、独立行政法人・国際交流基金アジアセンターは、ASEAN各国の日本語普及を担うため、2020年までに公募で約3000人の“日本語パートナーズ”の派遣事業を進めている。

 これは、昨年12月に都内で開いた日ASEAN特別首脳会議で、安倍晋三首相が表明したアジアとの「文化交流拡大」の具体策の中心としてだ。

 現地教師のアシスタントとして授業に協力するほか、各地域で日本文化の紹介を通して交流活動をおこない、また、“日本語パートナーズ”自身も派遣先国の文化を学び、日本への親近感を高めてもらう草の根・親善外交官的な役割も期待されていることから、「“日本語パートナーズ”」という親しみやすい名称にした。

 2020年までの派遣先は、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、シンガポール、カンボジア、ラオス、ブルネイとなっている。

 すでに、9月にタイ29名、フィリピン5名。10月にはインドネシアへ25名が派遣され、59名が活躍中だ。

 インドネシア・ジャカルタに赴任した山内加寿子さんは、現地の状況について、アジアセンターウェブサイト(http://jfac.jp/ )で次のように述べている。『赴任先の学校に到着し、クラスに入って挨拶をする。「おはようございます。日本から来ました。シティ先生のお手伝いをすることになった、山内加寿子です。」と。30人ほどの生徒たちはニコニコ顔で「おはようございます」と大きな声で返事。来週からクラスに来ますと伝えると、わぁーと声が上がる。「ここには9か月います」と伝えると、とても驚いた表情。どのクラスでも大歓迎。本当に人懐こい。写真を撮ろうとすると、みんな集まって自分のお気に入りの顔でぱちり。こちらの人は誰でも写真に撮られるのが好きだな。続いて職員室へ。こちらがとても小さい。各先生に自分の机はなく、大きな机の上にお茶、パンが乗っていて、そのまわりを先生が取り囲む。皆が一様にお茶、スナックを勧めてくれる。大きなテーブルを囲んで座っているせいもあるのか、みんな和気あいあいだ。私がサポートすることになっている先生は、「置いてあったお茶ではおなかを壊すといけないから」と新しいものをいれてくれる。生徒たちは廊下に出てそこに座り、紙の包みを広げて手でご飯を食べる。先生も食べてと、スナックをもらう。赤いぽつぽつがあるから、辛いかなあ、と思いながら、口に入れる。辛い、ものすごく辛い。プダス! (インドネシア語で「辛い」)というと、けらけら笑いながら、もっと食べてと差し出してくる。先生、先生と握手を求めてくる生徒たち、女の子は握手の後、右手を自分のおでこにあてて挨拶してくれる。本当にここに来られてよかった。そう感じる初日だった。』と様子を伝えた。

 これからの派遣予定は、12月に、ベトナム10名、インドネシア2期23名。2015年1月、マレーシアに8名が赴任予定で、現在、国際交流基金の関西研修センターで、準備を進めている。

 約3000人の“日本語パートナーズ”派遣は、ASEAN各国における日本語学習者が増えたことで、学習者のやる気を向上させたり、文化交流を推進したりすることが期待されている。10月30日に締め切った、2015年度1回目の派遣(タイ・インドネシア)には、110名枠に242名が応募。書類選考や面接で来年2月頃には合格者を決定する予定だ。“日本語パートナーズ”の募集は、今後も随時行われる。
【編集 : 安麻比呂】

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