【タイ】正直者のタクシー運転手、日本人観光客へ財布を返還
Global News Asia / 2014年12月12日 21時0分
2014年12月12日、タイのJS100FMラジオ交通専門局内で、タクシー運転手が日本人が忘れた大金の入った財布を返したとして、話題になった。
12月5日、バンコク都内ラチャダー通りで、乗せた日本人客は、スクンビット通りソイ(小道)23で降りていった。その後にバックシートで財布を見つけたこの運転手は、ラジオ局と日本大使館へ連絡。今回、ラジオ局内で代理の旅行代理店スタッフへと返還された。
タイでは、タクシー運賃が20年間も低く抑えられているため、乗車拒否は当たり前。メーターを使わなかったり、通常の倍以上の料金をふっかけるボッたくりも横行している。中には、乗客が忘れた財布は、埋め合わせのボーナスだなどと言い切る運転手もいる。
その中で、時にこうした誠実な行為は英雄的な扱いで紹介される。同じ安いメーター料金でも、きちんとメーターを使用し、ボッたくることもしない誠実なドライバーは、決して少なくない。むしろ、横柄なボッたくりドライバーのほうが少数派なのだが、その行為ゆえに目立っていることから、タイのタクシー全体の評判が悪くなっている。
こうしたことからも、政府にはドライバーの収入確保のためにも、物価に合わせた運賃値上げと、ボッたくりタクシーの一掃が望まれている。しかし、先日の報道の通り、現在運賃値上げは保留され、新規参入しようとした格安タクシーも、締め出そうとしている。
一方では、同じようにボッたくりタクシーが問題だったプーケットでは料金適正化に強行的な手段で対応した。こうした一貫性のなさと、市場に対するチグハグな強権発動に対しては、タイ庶民の口からもそろそろ不平と不信感が囁かれ始めている。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
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