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世界彫像ベスト10入りータイ伝統医学の総本山「ワット・ポー」

Global News Asia / 2014年12月27日 17時30分

世界中から伝統医療を学びに来る人が多い。ワット・ポーの涅槃仏像。

 2014年12月24日、CNNトラベルが発表した「世界で最も印象的な宗教的彫像ベスト10」にタイ式マッサージの総本山として知られる、ワット・ポー寺院(バンコク)の涅槃仏像が選ばれた。

 タイ医学研究家の宮原由佳(YUTIKA)さんは、ワット・ポー寺院について、「ワット・ポーの美しい涅槃仏像は全長45メートル、高15メートル。その雄大で黄金に輝く姿は、本当に圧倒されます。「扁平」なお釈迦様の足裏は、悟りを開いた者・超人の証を示す意味があるそうで、足裏だけでも長さ5メートル、幅1.5メートルの大きさがあり、バラモン教の宇宙観を表す花、象、虎など108もの幸運を意味する大変美しい螺鈿細工画(貝殻を細工した装飾)が描かれています。タイでは、それゆえ扁平足は縁起の良いものとされることもたびたび耳にします。

 また、殿堂には108の鉢が並び、その中にサタン硬貨を入れながら、煩悩を1つ1つ捨てていきます。およそ300年以上信仰を集めているこの寺院には現在タイ人外国人問わず毎日2000人が訪れます。年末年始のこの時期は通常以上ににぎわい、特に1月1日(元旦)には多くの参拝者で溢れるほどです。

 ワット・ポーとは、タイ語でワット(寺)、ポー(菩提樹)の意味。ワット・ポー寺院の正式名称は、ワット・プラチェートゥポン・ウィモンマンカララーム・ラーチャウォーラマハーウィハーン。タイ王国第一級王立寺院です。タイ人は皆、本名のほかにニックネームを持っているのですが、寺院の名称もニックネームで呼ばれているのはとてもタイらしいところです。

 寺院境内には、経典の教え、文学、歴史、文化、伝統、占星術、地理学、工学、天文学、医学、科学などに関するたくさんの彫刻、文献、絵画、石像などがあり、これらはユネスコより「世界記憶遺産」(UNESCO Memory of the world)に認定されています。

 このような知的財産は、およそ200年前の国王ラマ3世が、誰でも平等に勉強できる環境を寺院内に整えた経緯によるもので、ワットポー寺院がタイにできた初めての大学ともいわれる所以です。現在では、タイ医学の伝統を継承する「ワットポー・タイ伝統医学校」(Wat Pho Thai Traditional Medical School)が、タイ伝統医学の総本山として多くのタイ人を始め、毎年おおよそ80カ国以上からの受講生に授業を行っています。

 寺院境内では、熟練されたスクールスタッフによる施術も受けることができ、年間を通して連日大変混み合っています。生徒さんにもお客様にも、日本人もとても多く、タイ古式マッサージファンが年々増え続けているので、日本でも全国でタイ古式マッサージのお店が増えてきています。

 このような歴史的経緯を持つ寺院で継承された伝統技術、と想いを馳せながら施術を受けるのはまた格別な時間となるでしょう。タイでも日本でも、ぜひご体験されてみてください」と話している。

 
【編集 : 高橋大地】

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