【エアアジア機・関連】LCCでパイロット不足・問題山積の養成学校も
Global News Asia / 2014年12月31日 12時30分
2014年12月31日、世界的にパイロットが足りない。LCCの中には、必要なパイロットを確保できずに運航を縮小しているところも出ている。パイロット人材の養成には時間がかかるため将来を見据えた計画が必要だ。ANA全日空はタイにパイロット学校を設立。JAL日本航空は1人500万円の奨学金を始める。
航空大学校や、航空会社の社内育成パイロット試験は狭き門でそれ以外の方法でパイロットになるには、高額な自己資金が必要だ。
3年前に少しでも安くパイロット資格を取得しようとフィリピンの養成学校に入りパイロットを目指したミュージシャンiwaptに問題点を聞いた。「最初は自家用ライセンスを2~3カ月・40万円で取得できるという話だったんですが、通常は1週間で完了する航空身体検査(マニラの航空局)と、NBI(フィリピン国内で犯罪歴の無い証明)、SSP(特別学生ビザ)を提出して、パイロット訓練許可証を取得するまで、3カ月もかかってしまい大幅に予定がくるいました。
海外からも多くのパイロット志願者がきており、インドネシア、インド、パプアニューギニア、イラン、韓国の学生がいました。学科授業の1カ月が終わったころ、フライトスクールのセスナが、ミンダナオ・カミギン島への遊覧飛行に訓練生を乗務させて墜落(2012年3月5日)。ノルウェイ人妻とフィリピン人パイロットが死亡。訓練生のインドネシア人とノルウェイ人の夫と子どもが生き残った。日ごろから、飛行機の整備もおざなりで、ボロボロの古い飛行機が多かったです。フロントガラスにひびが入り透明ビニールテープで補修しているぐらいです。ドアもきちんと閉まっておらず、飛行中のドアに隙間が開いていました。
フライトスクールの学科試験に合格。飛行訓練がはじまりました。なかなか予約が取れません。毎日乗りたいのなら1回につき2倍の金額を要求され、その飛行機は後日、校長が墜落事故を起こした機体でした。金銭的に余裕のない生徒は飛行機に乗れず無駄な時間を過ごしていました。20時間の飛行訓練終了後に、単独飛行の許可を得るために書類を申請しました。
今度は、マニラに向かっていた(以前2倍の金額を要求された)セスナが墜落(2012年8月19日)、パイロットは校長で、大臣も同乗していたので大きな問題になりこの学校は解体されました。
パプアニューギニアの友人は、4年通っても事業用ライセンスを取得できていません。行政当局や学校職員の段取りが悪いためイライラしながら自家用パイロットライセンスや、事業用パイロットライセンスを取得して、航空会社に採用してもらうために頑張る学生がたくさんいます。別の学校に通っても、通常よりも高い金額を要求されたりトラブルが多いです」と話した。現在iwaptは、米系企業で働きながら音楽活動を続けている。
【編集 : 高橋大地】
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