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タイ国内で見られるクメール遺跡「ピマーイ」に行く

Global News Asia / 2015年3月11日 11時0分

タイ国内にあるクメール遺跡「ピマーイ」。文化が国境を越えて広がっている壮大さを感じることができる。(高田胤臣撮影)

 2015年3月11日、カンボジアへの渡航者が増加中だという。日本政府観光庁の資料では2010年には年間日本人訪問者数が15万人だったのが、2013年には20万人を超えた。映画やバラエティーなどで2012年ごろからカンボジアが取り上げられるようになり、人気が出ているようだ。首都プノンペンは在住日本人も急増しているという。2014年6月下旬には成田-カンボジア間の直行定期チャーター便が就航した。

 カンボジアといえば世界遺産にもなっているクメール遺跡「アンコールワット」だ。国旗の中央にも描かれているほどで、カンボジアの大切な観光資源である。

 しかし、カンボジアはまだ開発が進んでいないところも多く、見所が多いとは言えない。首都プノンペンは急激な経済発展で確かにおもしろい街ではあるが、観光客が楽しめるのかどうかは疑問が残る。そのため、観光ではまだまだタイにはかなわない。しかし、バンコクから目と鼻の先にあるアンコールワットも見てみたいと思う観光客もいることだろう。

 そんな方にオススメなのがタイ東北地方の入り口、ナコンラーチャシーマー県にあるピマーイ遺跡だ。バンコクから車で約4時間なので、アンコールワットほど遠くはない。

 タイの東北地方の一部は11世紀前後は当時のカンボジアの王朝「クメール王朝」の支配下にあった。そのため、この周辺からカンボジア国境にかけてクメール遺跡が点在している。ピマーイ遺跡は11世紀ごろに建てられたとされる。クメール遺跡というのは正面が東に向いているのが一般的だそうだが、ここは南が正面になっている。というのは、クメール王朝の中心だったアンコールワットに向けて作られたからだそうだ。

 本場とはやや違う雰囲気もまた文化と歴史を感じさせてくれる。思い立ったらぜひピマーイ遺跡を訪れてほしい。
【執筆 : 高田胤臣】

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