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【タイ】貧困に苦しむミャンマー人利用クリニックを支援ー在タイ日本国大使館

Global News Asia / 2015年3月19日 10時0分

貧困に苦しむミャンマー人(特に少数民族)や越境・移民労働者を診療する、ターク県メーソット市の「メータオ・クリニック」を支援。(在タイ日本国大使館提供)

 2015年3月17日、在タイ日本国大使館は、草の根・人間の安全保障無償資金協力で「新しいメータオ・クリニック建設計画」にかかる費用299万4500タイバーツ(約1080万円)の支援を行なった。

 ターク県メーソット市の「メータオ・クリニック」で、在タイ日本国大使館の齋藤貢次席公使、同クリニック院長のシンシア・マウン医師、クリニック関係者や移民学校児童が出席して、診療補助施設の完成式典が開催された。

 メータオ・クリニックは、1989年にシンシア医師によって、タイ-ミャンマー国境のメーソットに設立され、26年以上にわたって、ミャンマーを逃れざるを得なかった人々、貧困のために医療を受けることができない人々、タイ国内で就労する越境・移民労働者に対して、生きるために必要とされる医療を無料で提供し続けてきた。

 現在、メータオ・クリニックには年間約13万人の患者がが来院している。これまで、増加する患者数に対応するため、応急処置的な増改築を繰り返し、老朽化が進む施設で診察を行ってきたが、免疫力が低下した患者や、感染性疾病の患者を十分に隔離することができず、院内感染の防止が困難な状況となっていた。この状況に対処するため、新しい土地に移転し、院内感染予防とスタッフの動線・診療環境改善に配慮したクリニックを建設することになった。

 この計画の中の、中央滅菌室や薬剤保管庫を含む診療補助施設の建設と、車輌を購入する費用を支援した。

 貧困に苦しむミャンマー人(特に少数民族)や越境・移民労働者に対する、基礎医療アクセスの確保は「人間の安全保障」の観点から最低限必要とされるもので、この計画を通じて、クリニックにおける基礎医療サービスの提供や、感染症予防や公衆衛生の意識喚起、そしてリプロダクティブヘルスなど次世代を担うための医療も推進される。コミュニティヘルスの拡充を基盤として、国境地域の安定化に役立つことが期待される。

【編集 : TY】

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