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バンコクは日本では楽しめなくなったレバ刺しなどが食べられる生肉天国!

Global News Asia / 2015年3月21日 11時0分

自己責任ではあるが、今バンコクは生肉天国だ。有名な焼肉店『玄風館』ではユッケやレバ刺しが普通に食べられる。(高田胤臣 撮影)

 2015年3月21日、日本では見かけなくなってしまったレバ刺しなど生で食べる肉について、バンコクの状況をレポートしたい。

 タイは様々なことが自己責任扱いで、飲食に関してもかなり自由度が高い。しかしタイであっても法律や条例、衛生法などがあって、かなり厳格なものになっている。

 ただし、その法律がしっかり運用されているかは別問題で、路上で経営されている屋台ならともかく、普通のレストランであっても食中毒が発生することもある。人数が多かったり、同時多発的な食中毒が発生した場合は行政も動くが、数人レベルではニュースにすらならない。また、客も運が悪かったと思うだけでクレームもしない。誤解のないように付け加えておくと、食中毒は相当不運だというほどめったに起こるものではない。

 そんなタイでは、日本ではもう絶滅寸前ともいえる生肉が楽しめる店が多い。自己責任ではあるが、特に日本人経営の店であれば扱い方や管理がしっかりしているので、悪いものに当たってしまうということはほとんどない。

 まず、代表的なものは日本の焼肉店が供するユッケとレバ刺だ。博多で60年の歴史を誇る『玄風館』バンコク店はタイの肉牛飼育協同組合が生産するタイ・フレンチという高級種を1頭買いして、最も良い部分だけを厳選して使っている。

 玄風館創始者の孫である女性オーナーが自ら解体、選別した上で切り分けた生食用は3日以内に消費するようにしているというから安心だ。日本から出張でタイに来る人の中には玄風館で食いだめをする人もいるのだとか。

 東京の人形町にある人気の地鶏焼き鳥店『鳥波多゛(とりはだ)』バンコク店もまた鶏刺しや鶏ユッケなどが楽しめる。地鶏と言えば軍鶏。日本の軍鶏はタイから来たと言われるが、実はタイ国内でも軍鶏は量産に向いてないので、焼き鳥店ではあまり使われていない。

 鳥波多゛も本店とは違い軍鶏ではないのだが、仕入れ先に専用ラインを設け、その場で真空パックにするので新鮮そのもの。安心して生で食べることができる。人気店のため、鶏刺しなどは売り切れの場合も多いほどだ。

 それから、バンコクで食べられる生肉は牛や鶏だけではない。日本人が多く暮らすスクムビット通りやビジネス街シーロム通りにある『エビス参』は生の豚肉が食べられると好評の居酒屋である。タイにはSPFと呼ばれる無菌豚が多く流通し、豚肉でも安心して食べられる。ここエビス参では豚ハツ、レバ、タン、ハラミがタタキで提供されている。

 ご存知のようにバンコクは常夏だ。気温が高いと生肉の扱いは格段に難しくなる。そのため、いくら日本人経営の店であってもこれらを食べるのは自己責任であることを強調したい。

 紹介したどの店でも1品あたり100バーツ(約400円)程度から300バーツ(約1200円)くらいと安い。バンコクは今、生肉天国であることは間違いない。
【執筆 : 高田胤臣】

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