【タイ】タイの若者がタイのために提案するサステイナブル・ツーリズム
Global News Asia / 2015年4月1日 17時0分
タイの若者がタイのために提案しているのがこのLocal Alike社のサステイナブル・ツーリズム。写真はマングローブの運河を疾走するボートから撮影したものだが、これでもバンコク都内である。(高田胤臣 撮影)
2015年4月1日、タイの若者たちが立ち上げたサステイナブル・ツーリズムを紹介したい。
サステイナブル・ツーリズムとは、観光地として旅行客を大量に受け入れることで環境や観光資源そのものを破壊してしまわないよう、旅行者、旅行代理店、現地民たちがそれぞれの役割を果たすという概念の元に行われるエコ・ツーリズムの旅行企画だ。
移動手段も現地にすでにあるものを使い、宿泊先や訪問先も現地の人々の協力の下に成り立つ。そのため、参加人数に制限があるし、費用も大手旅行代理店が取り扱うパッケージよりもかなり高くなる欠点はある。
観光資源の豊富なタイでタイの若者たちが『Local Alike』というサステイナブル・ツーリズムを提案する旅行代理店を設立した。バンコク都内にある漁村や農業学校を訪れる日帰り旅行の企画「a day as a FISHERMAN」を始め、北部の農家などに2泊3日で滞在する企画など、様々なツアーを計画し、実行している。
実際に「a day as a FISHERMAN」に参加してみたところ、バンコク都内とは思えない風景に感動した。国鉄のローカル線で移動し、現地のピックアップトラックを改造したタクシーに乗り換えて農業実習を行う学校を訪問。マングローブで取れるホウガンヒルギの実で麻のシャツやハンカチを染める体験をしたり、タイの赤貝を養殖する家を訪れた。そこではタイの家庭料理を楽しみ、貝捕りやカヌーなどで遊んだ。
これらの訪問先はバンコク都庁もアグリ・ツーリズム(グリーン・ツーリズム)として推薦しており、今、タイの最先端の旅行概念がサステイナブル・ツーリズムと言える。流行に敏感な若者たちが提案するエコな旅行。日本人の感性とは違う、本来のタイらしさを感じるには素晴らしい企画だった。
【執筆 : 高田胤臣】
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